チャンピオンズリーグを制覇した昨季、バルセロナは準決勝まで勝利パレードをしているかのようだった。グループリーグで敗退する危機には直面しなかった。だが今季、タイトル防衛は難しくなっている。24日のインテル戦の前に、ペップ・グアルディオラ監督はルビン・カザンの試合に目を向けるだろう。ルビンがディナモ・キエフを下せば、バルセロナはインテルに負けた場合、グループリーグで敗退することになる。

だが、グアルディオラ監督は決して後ろに退いたりはしない。23日の記者会見で同監督はこう話している。

「組み合わせの結果を見たときに、すべては最終節で決まるだろうと分かっていた。いずれにしても、我々は攻めに出る。たとえ敗退するにしても、攻撃をしたうえでそうなろうじゃないか。それがここカンプ・ノウで理解できる唯一の戦い方だ。少なくとも、私がいる限りね」

試合を翌日に控えたバルセロナで話題となっているのは、FWリオネル・メッシとFWズラタン・イブラヒモビッチという2人のスター選手が出場できるかどうかということだ。ケガにより出場が危ぶまれるメッシについて、グアルディオラ監督は「レオがいようがいまいが、我々は試合をするんだ。とにかく、トライしていくよ。勝つことができなければ、それはメッシがいなかったからではなく、我々が何かを間違えたからということだ」と語った。

さらに、同監督は「彼らが出られるかどうかは分からない。レアル・マドリーとの試合のことを考えず、彼らが出場できるのかどうか、ドクターから確実なことは言われていないんだ。メッシがいなくて何かを失うか? もちろんさ。彼は世界最高の選手だよ。マイケル・ジョーダンのいないシカゴ・ブルズは何かを失っていたし、コービー・ブライアントのいないロサンゼルス・レーカーズも何かを失った」と続けている。

印象としては、イブラヒモビッチはピッチに立ち、メッシは良くてもベンチスタートになると見られる。グアルディオラ監督はイブラヒモビッチについて、「ミラノでの対戦では、やや準備が遅れていた。だがそこから、彼は素晴らしいプレーを始めたね。今はまたケガをしてしまったが、調子が良ければ彼がどれだけ決め手となれるか、イタリアの方がよく知っているんじゃないかい」と、あらためてその重要性を強調した。

また、ワールドカップ予選でのハンドが騒がれるFWティエリ・アンリについて、「彼に責任はない。本能的なことで、あれを見るかどうかは主審の問題だ」と擁護し、FWサミュエル・エトーと敵として対戦することについては、「彼にふさわしい歓迎があるだろう。彼には多くのことがふさわしいし、バルセロナの観客は感謝できるというところをまた示してくれるはずだ」とコメントしている。

バルセロナではエトーが警戒されているが、グアルディオラ監督が心配しているのは、チームとしてのインテルのようだ。

「彼らには攻守において、いくつかの解決策がある。そして、国際レベルの選手たちがいるんだ。守ることもできるが、プレーを組み立てることもできる。チアゴ・モッタやエステバン・カンビアッソ、デヤン・スタンコビッチといった選手たちは、我々のようにボールを持てるんだ」

「それに、モウリーニョ監督は戦術を変えてくるのがうまい。シーズンを通じてだけの話ではなく、試合中においてもだ。マリオ・バロテッリの投入など、いろいろなことがあるだろう。すべてを研究しておいても、常に何かをつくり出せるはずだよ」