−−宙組東京特別公演「BOXMAN−俺に破れない金庫などない」(正塚晴彦作・演出)で、ヒロインのドリー(花總まり)に思いを寄せるディケンズを演じていますね
最初に台本を読んだときは金持ちの実業家で嫌な男のイメージでしたが、できあがったのはどこか抜けている面白い男でした。正塚先生は自分で演じてみせながら演出されるのですが、そのディケンズが最高に面白かったんです。「俺にやれない役などない」って感じで、先生はどの役もすごくうまいんですよ。
でも、そのままにまねると、真に迫ったキャラクターにはならない。セリフのやり取りから生まれる感覚を大事に、先生のお手本と自分の持っているものをミックスして役づくりしました。私の素に近いと言われています。ディケンズなりにドリーを愛するあまり、ああいう言動になってしまうんだと思います。
−−役作りは
格好良く見せようとは、これっぽっちも思っていません。お客さまに笑っていただけてすごくうれしいし、ありがたいですね。ただ、先生に注意されたとおり、笑わせようとはせず前の反応は忘れて毎回取りくむように心がけています。
ほかにもいろいろな場面に出していただき、格好いいダンスシーンもたくさんあって楽しいです。通行人役も、この学年になったからできる楽しみ方を発見しています。
−−専科の、矢代鴻(やしろ・こう)と未沙(みさ)のえるも出演
お2人の存在も大きいですね。2人がいてくださるだけで勉強になっています。これからも芝居に慣れることなく、常に新鮮に、セリフのやりとりを楽しみたいと思っています。
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