古くなったApple Watchは中身だけアップグレードできる?

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    古くなったApple Watchは中身だけアップグレードできる?

    希望的観測かもしれないけれど。

    どのApple Watchにしようか。まだちょっと早いかもしれませんが、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。その中、ごく一部が悩んでいる問題に「Editionを買うか否か」と悩みがあるかと思います。

    一説には100万円とも、それ以上とも言われている18Kの「Apple Watch Edition」。もちろん、買える人なんてほんの一部に限られるでしょう。それ中でも、いくらお金があっても2年程度で新しいモデルが出て古くなるものに100万も出すかという疑問もあります。

    石油王のような「大富豪」は別問題でしょうが、Apple Watchを宝飾品として買いたいと考えてる、いわゆる「富裕層」はこの悩みを抱いていることかと思います。そこで話題に上がるのが、「中身だけを取り替えるアップグレードの可能性」です。このアップグレードの可能性を探るには2つの側面から考える必要があるかと思います。1つは技術的な側面。もう1つはアップルの戦略的側面です。

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    まず技術的な問題を考えてみましょう。Apple Watchの主要な内部機構に「S1モジュール」というユニットが内蔵内蔵されています。それついてのアップルのウェブサイトでの解説が下記の通り。

    すべてのコンピュータアーキテクチャを、一つのチップに。

    極端に制限のある環境は、時に刺激的で興味深い、創造性にあふれた解決方法を生み出します。その最たる例が、Apple Watchの心臓ともいえる独自設計のチップです。従来のコンピュータアーキテクチャで、これほどまでに凝縮されたスペースに収まるものはありません。そこで私たちは、数多くのサブシステムを一つの極小モジュールに組み込む方法を見いだし、それらの電子部品を外的要素、衝撃、摩耗から守るために樹脂の中に完全に包み込みました。コンピュータシステム全体一つのチップに組み込んだのは業界でも初めてです。エンジニアリングと微細化技術が達成した一つの偉業といえるでしょう

    つまりこのモジュール内にはApple Watchのほとんどの主要機能は収まっているわけです。その点だけを考えれば、このモジュールがS2、S3...と進化しても、モジュールだけ入れ替えるだけで技術的にはアップグレード可能なのではと考えられます。むしろそのために主要機能をモジュールという形でパッケージングしたと考えることもできるのではないでしょうか。

    そしてもう1つのアップルの戦略的側面ですが、これはいままでのように過去の傾向から読み解くのが少々難しくなってきています。というのも、Apple Watchに関してアップルは今までとは明らかに違う動きを見せています。発売前にも関わらず多くのメディアに露出させ、ファッション業界を中心としたマーケティング活動。CEO自ら海外のメディアでApple Watchについて語るなど、どれも過去のアップルでは考えられないことです。

    ただそれらを度外視して考えれば、アップルは基本的にはアップグレードという対応はしないのが今までの通説です。Macも、iPodも、iPhoneも、iPadも、外観が同じでもアップグレードできるものなんてないですよね。出来る出来ないの問題ではなく「しない」のです。

    とはいえ、こんな話3月9日どころかさらに数年後新製品発表会までわからないことなのかもしれません。アップルにとってみては、そんな心配をするような人は「Edition」の購買層として考えていない可能性もあるでしょうけれど。

    むしろスマートウォッチの最大の敵は古くなることよりも使わなくなることですから。100万円もしたのに、1月後にはタンスの中で電池切れなんて悲しすぎますよね。

    source: iMoreアップル

    (小山和之)