ソニー、自動車用電池への参入を再検討=鈴木執行役

[東京 22日 ロイター] - ソニー の鈴木智行執行役EVP(デバイス事業担当)は22日、ロイターのインタビューで、自動車用リチウムイオン電池への参入を再検討していることを明らかにした。スマートフォンやタブレット端末用電池の競争激化や市場縮小をにらんで、2018年以降の参入を視野に入れているという。
ソニーは2009年11月の中期経営計画で、自動車用リチウムイオン電池への新規参入を打ち出し、試作品を開発して複数の自動車メーカーと交渉に入っていたが、2012年度以降に参入検討を中断していた。
鈴木執行役は「(自動車用電池への参入検討は)一度中止していたが、今年に入ってからもう一度検討を始めた」と述べた。ただ、現段階ではシュミレーターでの研究にとどまっているため、試作品の開発を経て実際に自動車メーカーに採用されるまでには、少なくとも2018年以降になるとの見方を示した。
 自動車用電池は、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)など乗用車の用途として大型電池を想定するが、鈴木執行役は「直近の話」として、電動バイク、電動コミューター、公共バスなどの分野で、家電用の小型電池を応用することも考えていると話した。

村井令二

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