歴史戦

安倍首相「日本は人権を守る平和国家」 歴史認識で中国の李首相に反論 

 安倍晋三首相は2日夜のBSフジ番組で、1日の日中首脳会談で李克強首相が歴史認識をめぐり日本を批判したことに対し、「日本は過去を教訓とし、自由で法の支配を尊び、人権を守る平和国家としての歩みを進めてきた」と反論したことを明らかにした。

 番組での発言要旨は以下の通り。

 【日中首脳会談】

 歴史問題だけではなく、東シナ海の資源開発問題の協議再開や、海空連絡メカニズムの早期運用で努力することが決まった。ハイレベルの経済対話、外相の相互訪問も合意できた。大きな進歩だ。日中が経済面でも対話と協力を強化していくことは国際的な要請でもある。こうした要請にしっかり応えていく機運が中国でも出つつある。

 【日韓首脳会談】

 さまざまな課題があるからこそ、首脳同士が前提条件を付けずに率直に意見交換すべきだと言ってきたが、実現できた。新しい日韓関係を構築するスタートに立てた。建設的な雰囲気だが、お互いに主張すべきは率直に主張した。(産経新聞前ソウル支局長の問題など)解決すべき懸案があり、ぜひ対応してもらいたいと申し上げた。

 慰安婦問題が日韓間の障害なのは事実だ。昭和40年の日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決済みだという日本の立場に変わりはない。その中で、互いの国民が完全に納得することは難しいが、交渉で一致点を見いだすこともできる。

 (解決策は)何も決まっているわけではない。詰めていくことが必要だ。大切なのは、互いが合意すれば再び提議しないことだ。政権が代わる度に提議されることがないようにしなければならない。

 【南シナ海情勢】

 米国の行動は国際法にのっとったものだ。韓国側の発言を公表することはできないが、日米、韓米は同盟を結んでいる。当然、日米韓が協力していくべきだという共通基盤はあると思う。

会員限定記事会員サービス詳細