イラン、中国との原油輸出契約を延長 制裁解除控え=関係筋

イラン、中国との原油輸出契約を延長 制裁解除控え=関係筋
 12月3日、イランが欧米による経済制裁の解除を控え、原油輸出拡大の準備を進めている。ウィーンで3月撮影(2015年 ロイター/Heinz-Peter Bader)
[北京 3日 ロイター] - イランが欧米による経済制裁の解除を控え、原油輸出拡大の準備を進めている。関係筋によると、中国の大手2社との契約を2016年まで延長したほか、他の見込み顧客とも交渉を開始したという。
イランは核開発問題をめぐる経済制裁以前、石油輸出国機構(OPEC)第2位の原油輸出国だった。来年前半には日量50万バレルの増産を目指しており、これは現在の輸出高の約半分に当たる規模だ。
アジア最大の精油業者である中国石油化工(シノペック)<0386.HK>と同国国有商社の珠海振戎は、来年のイラン産原油輸入を合計で日量50万5000バレル増やす予定。中国のイラン産原油輸入量は1―10月に53万6500バレルで、これとほぼ同じ量となる。関係筋によると、中国は今年、過激派組織「イスラム国」による原油輸出量の約半分を購入していたという。
経済制裁は来年始めにも解除される見通し。イランによる輸出の増加は、サウジアラビアやロシアといった他の主要輸出国に打撃を与える可能性がある。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab