こんにちは!核/エネルギー担当の鈴木かずえです。
先週、鹿児島に行ってきました。
今、国の原子力規制員会は、鹿児島県の九州電力川内原発の再稼働について、国民の意見(パブリックコメント)を募集しています。今回、川内原発の地元の薩摩川内市で開かれたパブコメを書く小さな集まりにお邪魔してきました。
以下に、地元で二人の女の子を育てているお母さんが、その会で書いたパブコメを紹介します。(※小見出し、( )は、こちらでつけました)
パブコメの締め切りは、8月15日。だれでも提出できます。
まだの方は、ぜひお書きになってみませんか?(詳細はこちら)
薩摩川内市のMさんの書いたパブコメ――政府に、鹿児島県の川内原発の再稼働しないで、と伝えるために。
■ 福島原発事故の原因も解明されていないのに、なぜ?
福島第一原発事故の原因が解明されていないのに、次の段階に進んでいることが不思議でなりません。
原因が分かって初めて対策を練ることができると思うのですが、原因が分からない上での対策が果たして実効性のあるものなのかどうか疑問を感じます。
■ 事故の収束にこそ力の結集を
今、原子力発電所の技術者が行うべきことは、福島第一(原発)事故の収束に向けて力を結集することではないでしょうか。
汚染水を一刻も早く止めるため、全国の原子力発電所に関わる人々が福島へ行くべきであって、他所の原子力発電所に力を分散すべきではありません。
今、川内原発ではその場しのぎの安全対策が行われて、そのために地元では仕事が増えたと言われています。しかし、それは一部に過ぎず、商店街はシャッター通りのままです。
■ 市民は原発の再稼働に反対です。
PTAや友人たちとの話の中では、川内原発を再稼働しないと生活に困ると言っている人はほとんどいません。
それどころか、原発の再稼働に不安を感じている人が大多数です。
市民は圧倒的に川内原発の再稼働に反対です。それはなぜかというと、福島原発の周囲に住んでいる人々が、今現在どのような生活を強いられているかを、よく知っているからです。
■ 「科学的意見」を求めるなら、まず、事故原因の科学的説明を
原子力規制委員会のみなさま。国民に科学的な意見を求めるなら、福島第一原発の原因や対策を科学的に説明して頂きたいと思います。それができないのなら、まず先に進むべきではないと思います。
川内原発3号機を薩摩川内市議会で可決したときに、ある議員さんから「責任をとれますか」ときかれた岩切市長は「責任は私にあります」と答えました。責任をとれないということは、再稼働に責極的な岩切市長でも分かりきっているのです。
■ 責任の所在が明らかでない再稼働に反対
私は、私自身と家族の生活に責任がありますので、責任の所在が明らかでない原発の再稼働には反対します。
また、会では、「『科学的意見を求める』と言われると書けなくなってしまう...」、「パブコメ出すとことで何か変わるのか」などの質問も受けました。
私なりに答えを考えましたので、読んでみてください。
パブコメよくある質問
○ パブコメ出して何になるの?
今回のパブリックコメントは、原子力規制庁職員によって読まれ、まとめられたうえで、原子力規制委員が読みます。
また、個人情報を除き、公開されます(審査書の科学的・技術的判断に関係ないものについては、伏せることがあるそうですがー原子力規制庁注意書きより)
たくさんのパブリックコメントが集まり、中身が公開されることにより、問題点がより明らかになるでしょう。
また、再稼働に対する反対の意見が多く集まれば、再稼働反対の民意を「見える化」でき、地方自治体や国会議員へ影響を与えることもできるでしょう。
これまでも、新聞社によって、パブリックコメントに寄せられた意見が紹介されたり、国会の場で政府への反対討論の根拠になったこともあります。
あなたが出せば、かならず、一通増えます。ぜひ。
○ 「科学的・技術的意見を求める」とあると、何を書いていいかわからなくなるんだけど。
原子力規制庁に問い合わせたら、たとえ「科学的・技術的意見」と判断されない場合でも、「意見としてうけたまわります」ということなので、ぜひ、書いて出しましょう。
○「提出していただく御意見は、必ず御意見の提出箇所がわかるように、審査書案のページ番号及び章番号を明記して提出してください」とありますが、「再稼働に反対」と書きたい場合はどうすればいい?