【10月27日 AFP】ナイジェリア北東部で先週末、11歳の少女を含む若者30人がイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」とみられる武装集団に拉致された。地元村長が26日、記者らに明らかにした。

 マイドゥグリ(Maiduguri)市の東約50キロにあるマファ(Mafa)村の村長は「武装集団は、私たちの地域から若者や少年少女を拉致した」「13歳以上の少年と11歳以上の少女を全員連れて行った。われわれが得た情報によると、この2日間に30人の若者が拉致された」と語った。

 別の村の長老も、村長の話を事実と確認した。また両者によると、近くのヌドンゴ(Ndongo)村ではボコ・ハラムの襲撃によりここ数日間で17人が死亡した。

 ボコ・ハラムは今年4月、ナイジェリア北東部チボク(Chibok)地区で200人以上の女子生徒を拉致し、国際社会からの非難を浴びた。若い女性や少女を拉致したり、若い男性や少年を自分たちの側について戦うよう強制したりする行為は、ボコ・ハラムの常套手段となっている。拉致された女性や少女の大半は、戦闘員と強制的に結婚させられているとみられている。

 マファ村の村長によると、同村と周辺地域は毎日のようにボコ・ハラムの襲撃を受けているため、多くの住民がマイドゥグリ市に避難しているという。村長は、ナイジェリア政府に援助を訴えているものの、これまで何の手も打たれていないと語っている。(c)AFP