【11月14日 AFP】イングランド・プレミアリーグで、現在首位に立つチェルシー(Chelsea)のブルース・バック(Bruce Buck)会長は、2014年6月14日までの営業年度で、1840万ポンド(約33億4600万円)の利益を計上する見込みであると発表した。

 この金額は、11年前にロシアの億万長者ロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏が、スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)を本拠地とするチェルシーのオーナーになって以降、クラブ史上最高の黒字となった。

 5年連続の上昇となった売上高は、前年の12か月間で計上した2億5580万ポンド(約464億円)から3億1980万円(約582億円)という記録的なものとなり、この数字はクラブ本来の資金源よりもオーナーの資金力だけで過剰な出費が行われることを防ぐために、欧州サッカー連盟(Union of European Football AssociationsUEFA)がファイナンシャル・フェアプレー(Financial Fair PlayFFP)で定めた採算基準の範囲内となっている。

 バック会長は声明で、「当クラブは、2013-14シーズンに多大な利益を記録したことを喜んでいます」と述べた。

「昨季は、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)で4強入りを果たし、リーグ戦では最終節まで優勝争いを演じることができました。そして財務統計が上昇を続けるなか、我がチームはサッカー界で最も過酷なリーグにおいて強豪チームにとどまっています」

「われわれはこれまでずっと、選手の獲得や売却に資金を投入し、チーム作りを行ってきました。そして、われわれの哲学は、アブラモビッチ氏が2003年にクラブを買収して以降ずっと、ピッチ上で成功を収めてきたのです」

「われわれがパートナーシップを結び、ファンを増やしてきたことは明白で、そのことが記録的な売上高と収益につながりました」

「同時に、われわれはチェルシーFC財団(Chelsea Foundation)を通じて、世界をリードするサッカー選手育成プログラムの1つを作り上げてきました」

「今後も、われわれは革新的かつ市場をリードする世界中の組織と提携し、積極的に国際的な商業プログラムを開拓していく計画です」

「FFP時代において、われわれは成功の輪を持続させてチームに投資し、結果を出していくために、商業的な進歩を遂げていく必要があります」

 さらにチェルシーは声明で、「過去2年間の財務成績は、2期目となるFFPのモニタリング期間を迎え、サッカー活動に関連する収入と支出を査定するUEFAが設定した限度額を十分に満たすものである」と述べている。

「チェルシーは、最初のモニタリング期間でも、FFPの採算基準を順守しました」

 ブルース(Blues、チェルシーの愛称)は、今季これまで無敗を誇り、リーグ2位のサウサンプトン(Southampton FC)に勝ち点4差をつけて首位に立っている。(c)AFP