【1月17日 AFP】サッカー日本代表の遠藤保仁(Yasuhito Endo)は、第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)のイラク戦で代表戦150試合出場を果たしてローター・マテウス(Lothar Matthaus)氏に並び、恐縮した様子を見せた。

 2002年にジーコ(Zico)元監督の下で代表デビューを飾った34歳の遠藤は、20日に行われるグループD最終戦のヨルダン戦で、1990年のW杯で当時の西ドイツ代表を優勝に導いたマテウス氏の記録を追い抜くことが期待されている。

「マテウスと比べたらマテウスに失礼」と語る遠藤は、FIFAの記録上では16人目となる150試合出場の偉業を達成した。

 W杯ブラジル大会(2014 World Cup)での敗退後、ハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督から当初は見切りをつけられたものの、同指揮官に戦力と見なされるようになった遠藤は、「デビュー戦も、初ゴールも覚えている」と語った。

「印象的な試合を1つに絞ることはできない。まだ立ち止まるわけにはいかないので。引退するまで代表を狙い続ける」

 4-0で勝利したチーム初戦のパレスチナ戦で先制点を挙げた遠藤は、シドニー(Sydney)で決勝戦が行われる3日前の28日に、35歳の誕生日を迎える。

 スペースに顔を出す能力を評し、元ガンバ大阪(Gamba Osaka)監督の西野朗(Akira Nishino)氏から「穴の中のモグラ」と呼ばれた遠藤についてアギーレ監督は、「遠藤は素晴らしい人間。このチームにとって大きな存在だ」とコメントしている。

 本田圭佑(Keisuke Honda)や香川真司(Shinji Kagawa)がチームに君臨する中、スポットライトを浴びるのを避ける遠藤だが、アジア王者の日本で果たすべき役割はあると語る。

 2014年のガンバの国内3冠に貢献した遠藤は、「まだまだ成長していけると思う。楽しみながら記録を伸ばしていきたい」と付け加えた。(c)AFP