【12月26日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II、88)は25日、英連邦の国々に向けテレビ放映された毎年恒例のクリスマスメッセージで、今年スコットランド(Scotland)で行われた英国からの独立の是非を問う住民投票に触れ、地元住民の間で生まれた溝を埋めるのには時間がかかるだろうと語った。

 9月に行われたスコットランドの住民投票では、独立賛成派が45%、反対派が55%となり、独立は否決された。和解をテーマにした今年のメッセージの中で、女王は「投票後、大きく失望した人がいる一方、大きく安堵(あんど)した人もおり、この違いを埋めるには時間がかかります」と述べ、住民間での意見の違いがあることを認めた。

 女王は、第1次世界大戦(World War I)で敵対する兵士たちがクリスマスに合わせて自発的に休戦したという出来事から今年で100年になることに触れ、和平は可能ということを示した「注目すべき」出来事だと指摘。「時に、戦争や不和の中では和解の機会はほぼないように見えることがあります」「それでも、100年前のクリスマス休戦で思い起こされるように、平和と善意は、人の心の中に生き続ける力を持っています」と述べた。

 さらに女王は、主にシエラレオネ、ギニア、リベリアで7500人以上の死者を出しているエボラ出血熱の問題について、「今年、エボラのような病や 紛争の犠牲者を助けるために、多大な危険を冒して、外国に赴いた救援隊員や医療ボランティアの無私の姿に深く感銘しています」と述べ、医療従事者や救援隊 員に敬意を表明した。

 英国放送協会(BBC)のテレビとラジオで放送される恒例の女王のメッセージは、英国および英連邦諸国全域で大勢の人々が視聴するもので、女王が政府閣僚との打ち合わせなしに自らの手で用意する数少ない演説の一つとなっている。(c)AFP/ Naomi O'LEARY