【12月1日 AFP】アジア・サッカー連盟(AFC)は30日、2014年の年間最優秀選手を発表し、男子では、唾吐きと頭突きで8試合の出場停止を科される見込みとなっているサウジアラビアのナシル・アル・シャムラニ(Nassir Al Shamrani)が選出された。

 しかしシャムラニは、その件については一切コメントする気はなく、所属するアル・ヒラル(Al-Hilal)でAFCチャンピオンズリーグ2014(AFC Champions League 2014)計10得点を挙げた実績の方だけに注目してほしいようだ。

 31歳のシャムラニについては、AFCチャンピオンズリーグ決勝第2戦終了後の暴力行為に対する処分として、同大会の8試合出場停止を科されるとの報道があり、関係筋も内容が事実であることを認めている。同決勝では、終了直後にシャムラニが相手選手に唾を吐きかけ、そのまま乱闘に発展した。

 シャムラニは報道陣に対し、「今日のために生きてきたし、ほかのことは興味がない。年間最優秀選手になれた自分を誇りに思う。それ以外のことはAFCに聞いてほしい」と話した。

「今日のことだけを考えているし、誇りに思う。自分が賞を取るのはこれが初めてじゃない」

 シャムラニは、アル・アイン(Al Ain)のイスマイル・アハメド(Ismail Ahmed)、カタールのハルファン・イブラヒム(Khalfan Ibrahim)を抑えて同賞を獲得し、この日マニラ(Manila)で表彰された。

 シャムラニは、リヤド(Riyadh)で行われたウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(Western Sydney Wanderers)とのAFCチャンピオンズリーグ決勝第2戦で、大乱闘のきっかけを作った。

 映像を見ると、2戦合計1-0でワンダラーズの優勝が決まった試合後、シャムラニがワンダラーズのDFマシュー・スピラノビッチ(Matthew Spiranovic)に唾を吐きかけ、これをきっかけに両チームの選手らが入り乱れての乱闘が起こった。

 アル・ヒラルは、第2戦で6度のPKが見過ごされたとして、この試合を「アジアサッカー史の汚点」と呼んで非難している。

 シャムラニの8試合の出場停止処分については、数日中にも発表される見込みとなっている。そのため、同選手が来年の大会で得点を量産することは難しいだろう。(c)AFP/Talek HARRIS