今日の株式見通し=しっかり、円安を好感 高寄り後は連騰による買い疲れも

[東京 19日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は、しっかりの展開となりそうだ。国内連休中の米国株が底堅かったことに加え、弱含みの円相場も好感され、輸出株などに買いが先行するとみられる。
一方、日経平均は戻り売り圧力の強い価格帯に入っている。連騰による買い疲れ感もあり、高寄り後は上値の重い展開が予想される。
日経平均の予想レンジは1万6300円─1万6700円。
前日の米国株式市場は、大手銀行の好決算やソフトバンクグループ<9984.T>による大型買収が材料視され、ダウ平均とS&P500が小幅ながら最高値を更新。ナスダック指数は反発した。為替は1ドル106円台前半と円安に傾いている。シカゴの日経平均先物9月限(円建て)清算値は大取終値比50円高の1万6610円。連休明けの東京市場では良好な外部環境を背景に買いが先行しそうだ。
日経平均は前週に5日続伸し、週間上昇率が9.21%とアベノミクス相場が始まって以降、最大の上昇率を記録した。高寄り後は過熱感も意識されやすい。市場では「日経平均1万6500―1万7000円は過去の累積売買代金が多く、戻り売りの圧力は強い。徐々に上値は重くなりそうだ」(みずほ証券シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)との声が出ている。
また、ソフトバンクグループが320億ドルで英半導体設計ARMホールディングスを買収すると発表したことは円安要因とみられているが、財務悪化への懸念から株価はネガティブな反応を示すことも予想される。日経平均への影響度が大きい銘柄だけに同社株が大きく下げれば、日本株の重しになることも考えられる。
主なスケジュールは、きょうから大阪取引所が次期デリバティブ売買システム「J-GATE」を稼働する。これに伴い東証マザーズ指数先物、JPX日経インデックス400オプションなど新たに4商品の取引を開始する。株価指数先物の日中立会開始時刻は午前8時45分からに前倒しとなり、夜間のデリィバティブ取引時間も拡大される。
海外では、7月独ZEW景気期待指数、6月米住宅着工件数が発表される。
*内容を追加しました。
前営業日終値 年初来高値 年初来安値
日経平均<.N225>      16497.85 18951.12 14864.01
+111.96 2016年1月4日 2016年6月24日
シカゴ日経平均先物9月限 16610(円建て)

河口浩一

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