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「LIVE TO EAT!」 
世界が認めるfoodie 浜田 岳文氏おすすめ
「今行くべき」レストラン10選

OADのトップレストラン
レビュアーランキング
1位の浜田 岳文氏

学生時代に学生寮の不味い食事から逃れるため、ニューヨークを中心に食べ歩きを開始。
卒業後、美食とクラシック音楽鑑賞を追求するためフランス・パリに留学。南極から北朝鮮まで世界115カ国・地域を旅する。
現在はエンターテイメント・旅・食に携わる企業複数社のアドバイザーを務め、食のイベントの企画・運営に携わる。

OAD(Opinionated About Dining)とは?

OADとは、スティーブ・プロトニッキ氏によって2004年に創設された団体。
同氏が世界のダイニング文化について、正確に捉える方法の必要性を認識したため結成された。
結成当初はプロトニッキ氏と一握りの友人だけのガイドだったが、今では世界中の1万6000超のレストランに関して、世界の約5,000の最も情熱的なデスティネーション・ダイナーの意見を
統合する国際的な名声を持つダイニングガイドへと進化した。
食べるために働き、
美食を求めて生きる男の10選。

1974年兵庫県宝塚市生まれ。米国・イェール大学卒。南極から北朝鮮まで、世界約115カ国・地域を踏破。現在、一年の3ヶ月を海外、6ヶ月を東京、3ヶ月を地方で食べ歩く。世界中のトップシェフと交流を持ち、インターネットや雑誌など国内外のメディアで食や旅に関する情報を発信中。まさに「食べるために働き、美食を求めて生きる」を実践する。株式会社アクセス・オール・エリアの代表取締役。

浜田 岳文氏のSNSアカウントはこちら




カイノヤ(cainoya)
鹿児島で唯一無二、
実力派の塩澤イタリアン

鹿児島の城山町にあるイタリアンレストラン『カイノヤ(cainoya)』。席はわずか8テーブル。完全予約制での受付のみとなっている。ガストロバック等の最新機器を駆使し、星付きレストランにも全く引けを取らない斬新で洗練された料理を提供する。


浜田氏

ガストロノミーの世界において、鹿児島を代表するレストラン。
当店は、イタリアンをベースとしたシェフ独自のイノベーティブ料理を供する。 特に、ガストロバックと呼ばれる減圧加熱調理器を駆使する第一人者として料理界で知られている。減圧することで、食材に高温によるダメージを与えることなく出汁などの液体を食材に浸透させることが出来るのがメリット。

どの皿も完成度が高く、隙がない。調理手法は現代的だが、旨味の輪郭がはっきりした料理には王道とも言える安定感がある。調理過程に興味がある人も、単純に美味しいものが食べたい人も、どちらも楽しめる料理。 また、器も美しく、料理との組み合わせも見事。料理の引力が強いので、食事を脇役に会話を楽しみたい方には向かないかもしれないが、美味しいものに向き合って食べたい方にはお薦め。

カイノヤ(cainoya)

LATURE(ラチュレ)
自然に敬意をはらい、日本食材で伝統的なフランス料理を継承

表参道駅からほど近く、青山学院大学すぐ横の地下に構えるフレンチレストラン。狩猟免許をもつ室田氏が、直接狩りに行って仕留めた獲物を伝統的なフランス料理に昇華。その滋味深く愛情深い料理は、食べ手の心を強く震わせる。


浜田氏

ジビエで有名なフランス料理店。
冬場に訪問すると、カウンターに毛がついたままの美しい鳥類や分厚いパテアンクルートが並ぶ。アミューズからプティフールまで、デセール以外の全ての皿にジビエが盛り込まれていて、冬の味覚を満喫することができる。 ドレサージュはコンテンポラリーで洗練されているが、調理はジビエと昔から相性が良い古典的な手法が中心で、王道とも言える。

移転前と比べて店の設えやライティングがパワーアップして、ますます魅力的な店になった。今後も注目の一軒。

LATURE(ラチュレ)

御料理 宮坂
凛と向き合う、二つ星日本料理の気品

南青山4丁目、根津美術館近くの閑静な住宅街の地下に店を構える、二つ星日本料理店。大切にしているのは、旬の食材を使い、奇をてらわず、日本料理本来の調理法で、季節の味や風味を引き出すこと。料理と向き合って、全身で料理を楽しんでほしい。


浜田氏

京都で長年修業したご主人による、日本全国の季節の食材を盛り込んだ端正な料理。
日本料理としては珍しい黒を基調とした空間、そして美しい器とのマリアージュも楽しい。
当店のハイライトとも言えるのが、華のある八寸。しばし、取り分ける前に目で楽しむ。全体的な美しさだけでなく、一品一品が手間と時間を掛けて緻密に作り上げられているので、圧倒的な存在感がある。品数が多いと、どうしても作り置き感が見え隠れしがちだが、それを全く感じさせない。

対照的に、華やかさはないが滋味深い料理も効果的に盛り込まれているのが特徴。コースの中に緩急と強弱をつけているのがまるで歴史がある京都の老舗割烹のようで、まだ40代前半のご主人ながら老獪さを感じる。

御料理 宮坂

Restaurant Ryuzu
旬の素材を引き立たせる確かな技術

東京ミッドタウンそばのフレンチレストラン『Restaurant Ryuzu』。某有名ガイドブックで二つ星を獲得した名店。オーナーシェフの飯塚氏は国内外で修業を積み、「ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション」の料理長も勤めた腕の持ち主だ。


浜田氏

六本木交差点にほど近い建物の地下に位置しているが、開放感のある空間が心地よい。サービスも上質で、スタッフのチームワークの良さを感じさせる。

ジョエル・ロブションの薫陶を受けた飯塚シェフが繰り出す料理は、コンテンポラリーというよりモダンという表現が似合うように思う。シェフの出身地である新潟の食材を含む国内の食材とフランスの食材を織り交ぜつつ、調味料や調理法は王道のフレンチそのもの。ドレッサージュもコンテンポラリーなフレンチとは一線を画する。
料理もサービスも安定感があるので、大事な接待や会食に使い勝手が良さそう。時を越えて、長く愛されそうな一軒。

Restaurant Ryuzu

西麻布大竹
名店譲りの人気メニューやオリジナルの料理で、旬の味覚を堪能

西麻布の路地裏にあるビル1階。季節の食材を用いた「月替わりのコース」1本で勝負する。ジビエや山菜などの岐阜産の食材や、福井直送の日本海の天然魚介など、独自のルートで仕入れる食材も特徴。


浜田氏

岐阜「たか田八祥」で長年修業したご主人が、独立してオープンした割烹。
「たか田八祥」は10年ほど前に伺って以来だが、名物のじゃがいものハリハリを食べて、その記憶が甦った。伝統的な日本料理に洋食など若干の創作的要素を加えた料理は、修業先譲り。派手な料理ではないが、堅実でしみじみと美味しい。

居酒屋ではなく割烹で、24時まで営業している店は、東京広しといえども数少ない。まだ比較的予約も取りやすいようで、使い勝手が良い店として覚えておきたい

西麻布大竹

Takumi
東京に新風を吹き込む、オリジナルの感性とアプローチ

マルセイユの三つ星レストラン『Le Petit Nice(ル プティ ニース)』をはじめ、5つの星付きレストランで腕を磨いた大槻卓伺氏が2017年にオープン。オリジナルの感性とアプローチで東京に新風を吹き込む、新生フレンチレストランである。


浜田氏

店内には、装飾を抑えた上質でコンテンポラリーな空間が広がる。白いテーブルクロスがライトを浴びて輝き、明るい。料理を引き立てるキャンバスとして機能しているかのよう。

当店は、食材の組み合わせを楽しむことに主眼を置いているそう。多くの皿において、一つの主となる食材に対して複数のペアリング相手が盛り込まれている。
皿が運ばれてくる度に、料理の説明が細かく記されたカードがテーブルに配られる。使用食材から、調理法、ソースまで、情報量は豊富。単純に美味しいものを食べたい人は見なければいいし、説明が欲しい人は熟読すれば事足りる。口頭で長々と説明するよりも、全てのお客さんにとってメリットがあるし、料理が冷めない利点もあるので、理に適っている。

同時に、皿ごとに使われる食材やスパイスなどが瓶詰めでテーブルに運ばれ、見た目や香りを確認しながら料理を楽しむことが出来る。事前に食材への理解を深めることで、皿の中でその食材がどう機能しているか確認しながら食べるという楽しみも生まれる。食事という経験を更に豊かにする、有効な手段だと思う。
理性と感性の両面を刺激する、注目の一軒。

Takumi

La BOMBANCE (ラ・ボンバンス)
日本料理の枠を飛び越える、一つ星の”ご馳走”レストラン

日本料理店でありながら、時にジャンルを奔放にまたいでしまう西麻布の隠れ家レストラン『La BOMBANCE (ラ・ボンバンス)』。料理コースは、旬の素材を生かした月替わりのコース1種類のみ。想いが込められた繊細な料理で、ゲストの心を虜にする。


浜田氏

新感覚の日本料理を供する店。
店内はいくつかの半個室とカウンターで構成され、広過ぎず狭過ぎずのちょうどいい空間。決してフォーマルではないが、お洒落して訪れたくなる雰囲気。遊び心満載の献立は暗号になっていて、次に何が出てくるか解読しながら待つ楽しみがある。

日本の食事処には珍しく、英語で言うbuzz、フランス語で言うconvivialité、つまり心地良い喧騒とワクワク感、そして同じ体験を共有する一体感がある。
人気なのも理解できる、素敵な店。

La BOMBANCE(ラ・ボンバンス)

なか條
極上素材で握る、至高の鮨を横浜で

コンセプトは「最高級の魚介と、それに寄り添う酢飯の調和」。最高級の魚介のみを仕入れており、なかでも一番のこだわりはマグロ。適正な温度管理や熟成、包丁の入れ方などによって至高の味わいへと進化させた魚介と、こだわりの酢飯とが見事に調和する。


浜田氏

横浜随一の鮨店。
当店の看板は、鮪。特に春の定置物はフレッシュ感があり、旨味はあるのだが強過ぎず、食べていて疲れない。他のネタも素晴らしく、私が訪れた時は鮑、鳥貝、鯨、鰻、蝦蛄が印象に残った。
どのネタにも共通しているのが、雑味がないこと。魚臭さが感じられない。当店の鮨は魚介が苦手な人でも食べられそう。

東京のトップクラスの名店に比肩する鮨を供しているにもかかわらず、横浜という立地もあってか、数ヶ月先まで満席という事態には今のところなっていない。美味しい寿司のためには横浜まで往復することも厭わない、という方にお勧めしたい、穴場的存在の一軒。

なか條

S'accapau(サッカパウ)
クリエイティブイタリアンをヴァンナチュールとともに

西麻布交差点すぐ、地下に広がる大人が愉しむイタリアンダイニング『S’accapau(サッカパウ)』。ダイナミックに広がるオープンキッチンのカウンター席は9席限定。世界中のワインメーカーのヴァン・ナチュールにこだわったコンテンポラリーなペアリングを提供する。


浜田氏

西麻布交差点からほど近いビルの地下に降りると、洗練されたコンテンポラリーな空間が広がる。デザインは、クールで男性的。テーブル席もあるが、キッチンと垣根のないカウンター席が中心となっている。個人的には、カウンター席からライブ感を楽しむのがお勧め。

当店のシェフは、イタリアで修業した後、ドイツのイタリアンでシェフを務めた異色の経歴の持ち主。パスタがコースに盛り込まれているところでイタリア料理の輪郭を保っているが、それ以外の皿は国境を超えたイノベーティブな料理に仕上がっており、シェフの国際性が反映されている。
雰囲気と料理を両立させた、気軽に楽しめてわくわくするレストラン。

S'accapau(サッカパウ)

Simplicité (サンプリシテ)
産地直送の魚を、巧みな技術で旨みを引き出した“熟成魚フレンチ”

代官山のフランス料理店『Simplicité (サンプリシテ)』。木の温もりを感じる落ち着いた空間で、食材と誠実に向き合う相原シェフの料理を、ぜひ自身の舌で確かめていただきたい。


浜田氏

魚介を中心としたフレンチ。
コースを通して熟成させた魚を多用しているが、熟成香は強くない。刺身だと個性が強く出てしまうところ、他の食材やソースと合わせることで、癖を抑えて旨味だけを増幅させることに成功している。また、あくまで魚介が主役ではあるが、添えられたボルディエの海藻バターやサブレなどの脇役も存在感を放っている。

肉はメインの鴨のみだが、ソースにいりこや鮪節を使い、魚介という共通項は維持している。鴨肉自体も力強いが、旨味たっぷりのソースも素晴らしく、それまで続いた魚介の皿に負けていない。
季節を変えてまた訪問したい、期待の一軒。

Simplicité (サンプリシテ)
※記載されている情報は2018年12月20日のものです。




次回のゲストは



本田 直之 氏

POCKET CONCIERGE

ハワイ、東京に拠点を構え、日米のベンチャー企業への投資育成事業を行いながら、仕事と遊びの垣根のないライフスタイルを送る。これまで訪れた国は60ヶ国、200都市以上。屋台・B級から三ツ星レストランまでの食を極め、著名シェフのコラボディナーなどのプロデュースも手がける。著書にレバレッジシリーズをはじめ、「なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか」「オリジナリティ」他多数。

POCKET CONCIERGE

About
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グルメサイトや有名ガイドブックで評判のレストラン、シェフがオススメする隠れた名店、表に出ない会員制のレストランなど、東京をはじめとする日本全国の本当に信頼できるレストラン約820店舗(2018年11月現在)と提携し、掲載しています。東京、横浜、京都、大阪などの都市部を中心に820以上のレストランを掲載。海外のお客様でも利用できるよう、英語でのご予約も可能となっています。私たちが目指すのは、言語の壁や決済の不便さなどを感じることなく、世界中の人々に日本が持つ最高の食文化を体験していただける、そんな世界を作り上げることです。
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