◆ 数日前から、私の派遣先に来ていたベトナムの若者のひとりが来なくなりました。

　彼は、会社にバイトに来はじめて２カ月程度。日本語もカタコトのレベル。会社にとっても、まだ、本当の戦力にはなっていません。

　そんな彼が、会社の話では、ビザが切れて本国に帰ることになったとか。彼は、近所の“日本語学校”の学生という資格で日本に来ていました。要は“留学ビザ”。[#留学ビザ]

　ちなみに、日本の場合、留学ビザは週２８時間以内のアルバイトが認められています。普通に考えれば、勉強が目的の学生なら時間的にそのくらいのアルバイトしか無理。

　でも、彼らは、学費も安くはないし生活費もかかる。普通に週２８時間程度のアルバイトをしていても、生活は成り立たないと思います。

◆ 彼らには、日本語の勉強というより、出稼ぎ感覚で日本に来ている人が多い。

　当然、ダブルワークなどで稼いでいる人も少なくない。ということで、彼らは毎日のアルバイトに疲れ、口癖は“疲れた”。だから、仕事も雑になります。

　私の前の派遣先にベトナムから来ていた“技能実習生”は、みんな仕事熱心で働き者の印象でした。しかし、留学ビザで来ているベトナム人はタイプが違う。[#技能実習生]

　語学学校などに来ているベトナム人は、せっかく高く評価されているベトナム人の評価を下げてしまうと思います。

　こんな実態は、所管官庁の法務局もつかんでいる。法務局は学校などには指導しているようで、彼らは、バイト時間を減らすように学校からはしつこく言われていたらしい。

◆ こんな連中をのさばらせるのは、日本にもベトナムにもマイナス。

　たぶん、現地には、そんな人たちを調達し日本に送り込んでくるブローカー的な連中も少なくないと思います。

　いずれにしても、こんなわけのわからない連中を跋扈させるくらいなら、正式に外国人の単純労働者を導入する方が良い。双方にメリットが大きい。[#単純労働者]

　とにもかくにも、わが国には、労働者が不足しています。しかも、不足しているのは、高度な熟練労働よりはむしろ賃金の安い単純労働なのです。