大泉逸郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大泉 逸郎
生誕 (1942-04-17) 1942年4月17日(82歳)
出身地 日本の旗 日本山形県西村山郡河北町
ジャンル 演歌
職業 農業
シンガーソングライター
活動期間 1977年頃 -
レーベル テイチクエンタテインメント
事務所 スリーウッド・プロデュース
公式サイト 大泉逸郎 公式サイト
『 こぶしdeねっと 』

大泉 逸郎(おおいずみ いつろう、1942年〈昭和17年〉4月17日 - )は、日本演歌歌手シンガーソングライター1999年、大泉本人の孫を歌った「」でメジャーデビュー血液型はB型、身長163cm、体重70kg、趣味は熱帯魚飼育。

略歴[編集]

山形県西村山郡河北町出身。本業はサクランボ農家経営者2018年現在も地元でサクランボを栽培しながら歌手として活動している[1]

アマチュア民謡歌手として、1977年に東北・北海道民謡大賞を受賞したのをきっかけに、本格的に活動開始。初舞台は山形刑務所であった。2018年現在も毎月、山形刑務所での慰問・矯正授業活動を行っている[2]

1989年に初の演歌作品「演歌おくの細道」を発表し、「山形の演歌を育てる会」が製作したカセットテープ『山形演歌特選13曲集』に収録された[3]

1991年にはキングレコードからシングル「塩釜漁港」を発売し、1万6000本を売り上げた[4]。「孫」が大ヒットし始めた(後述)頃、2000年にはカップリング曲だった「祝いの門出」をA面にして再発され、20万枚以上を売り上げた[4]

1994年に自らの初孫が誕生し、あまりの可愛さに、生後3日目に友人の荒木良治作詞を依頼し、自らが作曲を担当した「」を制作。1996年徳間ジャパンから自主制作盤が発売された。後の1999年テイチクからメジャーデビュー盤として発売され、2018年時点で250万枚以上[1]の売り上げを記録する大ヒットとなる。NHK紅白歌合戦にも58歳で初出場(当時の白組歌手の最年長初出場記録である)。その後も「孫びいき」「親ごころ」とスマッシュヒットを連発。コンスタントな活躍で演歌界に定着している。また、2001年発売の「これから音頭」も2002年4月時点で20万枚以上[5]を売り上げ、全国各地の盆踊りで使われている。

2005年頃より通信カラオケシステムDAMの機種改良に伴い、同機種で配信する大泉の代表曲で背景映像に大泉本人が出演する映像が多く採用されている。また一部のLD版カラオケの「孫」でも大泉本人が出演する映像が採用されている。

民謡大塚文雄とは実家が非常に近く、2人とも幼い頃から歌がうまいと近所では評判だった。

家族(長男)が白血病であったこともあり、骨髄バンク支援に熱心である。自身の骨髄を移植して息子の命を救った経緯がある。

地元のお茶屋さんからヒット曲「孫」と名づけられた煎茶が発売されている。

『孫』発売から1年ほど経った2000年、ある女性ファンから宛名に「山形県 孫様」とだけ書かれたファンレターが大泉の住所に届いて以来、同様の宛名でファンレターが届くようになった[6]。さらに2014年には「孫様」だけで、2017年には「宮城 孫様」で大泉の住所に届いた[7]。大泉の実孫はこのような宛名のファンレターが届いたことについて「はじめてのときは『は!?』って感じで、ちゃんと宛名書けよっと思った」と発言している[6]。郵便局の対応処理であるためで基本的にはきちんと郵便番号、住所や氏名を書かないと宛先不明で戻ってくる場合がある[6]

2011年1月に早期の脳梗塞になり、命に別状はなかったものの、2018年時点でも後遺症が残る[7]

川越浩司きらやか銀行頭取親戚に当たる(川越の妹が、大泉の長男夫人)[8]

ディスコグラフィ[編集]

シングル[編集]

# 発売日 曲順 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
1 1991年01月21日 01 塩釜漁港 高井幹雄
白岩英也
いび雅彦 山田年秋 KIDH-1015
02 祝いの門出 高井幹雄 峰よしお
2 1999年04月21日 01 荒木良治 大泉逸郎 花岡優平 TEDA-10440
02 親ごころ
3 2000年03月15日 01 祝いの門出 高井幹雄 峰よしお 山田年秋 KIDX-522
02 塩釜漁港 高井幹雄
白岩英也
いび雅彦
4 2000年06月21日 01 孫びいき 荒木良治 大泉逸郎 池多孝春 TEDA-10479
02 いのち
5 2001年02月21日 01 母親ははごころ 南郷達也 TEDA-10496
02 息子よ 池多孝春
6 2001年08月22日 01 これから音頭 TEDA-10513
02 馬喰恋唄
7 2002年01月23日 01 孫-女の子バージョン- 花岡優平 TEDA-10533
02 さんさ祝い唄 池多孝春
8 2002年05月22日 01 雪の最上川 井山計一 TEDA-10545
02 嫁入り峠 荒木良治
9 2003年03月26日 01 嫁ぐ娘に TECE-11576
02 こんな夫婦めおと 花岡優平
10 2004年02月25日 01 なごり船 木下龍太郎 池多孝春 TECA-11621
02 花しぐれ 仁井谷俊也
11 2004年09月23日 01 風雪峠 たかたかし 南郷達也 TECA-11651
02 ことぶきの舞 荒木良治 花岡優平
12 2005年05月11日 01 ふるさと屋台 仁井谷俊也 南郷達也 TECA-12006
02 道草人生
13 2006年04月26日 01 なかよし音頭 荒木良治 池多孝春 TECA-12043
02 まだまだ人生
14 2007年04月25日 01 孫も大きくなりました 南郷達也 TECA-12091
02 紅花みれん
15 2008年04月23日 01 酒田港 木下龍太郎 池多孝春 TECA-12135
02 裏町氷雨
16 2009年04月22日 01 ヤン衆港 南郷達也 TECA-12175
02 戻り梅雨
17 2010年04月21日 01 いのち 荒木良治 TECA-12226
02 三陸祝い唄 くに多樹夫 池多孝春
18 2011年07月20日 01 おばあちゃん 山上はるお TECA-12296
02 ふるさと河北 荒木良治
19 2012年11月21日 01 人生横丁 仁井谷俊也 TECA-12397
02 女房酒
20 2014年01月22日 01 路傍の花 坂口照幸 伊戸のりお TECA-12498
02 新庄恋しや
21 2015年05月20日 01 じーじの海 渡部晃 TECA-13605
02 金婚祝い唄 荒木良治
22 2016年05月18日 01 鞍馬街道 木下龍太郎 TECA-13681
02 指笛峠
23 2017年05月17日 01 婿どの 仁井谷俊也 TECA-13763
02 望郷さんさ時雨
24 2018年06月20日 01 二度とない人生だから 麻こよみ TECA-13846
02 孫-女の子バージョン- 荒木良治 花岡優平
25 2019年06月19日 01 芙蓉の花のように 槙桜子 伊戸のりお TECA-13931
02 立呑み酒場 みやま清流
26 2020年06月10日 01 ありがてぇなあ 槙桜子 南郷達也 TECA-20034
02 雪の最上川 井山計一 池多孝春

アルバム[編集]

発売日 タイトル 規格品番
2000年03月23日 孫〜大泉逸郎ふるさと・祝い唄 TECE-30157
2001年03月23日 母親ははごころ〜大泉逸郎家族愛を唄う TECE-30217
2001年10月24日 全曲集〜これから音頭〜 TECE-30260
2002年10月23日 全曲集〜雪の最上川〜 TECE-30337
2003年09月25日 2004年全曲集 TECE-30413
2004年11月24日 2005年全曲集 TECE-30523
2005年10月26日 2006年全曲集 TECE-30602
2006年10月25日 2007年全曲集 TECE-30663
2007年10月24日 2008年全曲集 TECE-30723
2008年06月25日 大泉逸郎 日本の郷愁を唄う TECE-20773
2008年10月22日 2009年全曲集 TECE-30787
2009年10月21日 2010年全曲集 TECE-30856
2010年09月22日 2011年全曲集 TECE-30937
2011年10月19日 2012年全曲集 TECE-3014
2012年12月12日 2013年全曲集 TECE-3098
2013年10月23日 2014年全曲集 TECE-3187
2014年09月17日 2015年全曲集 TECE-3271
2015年09月16日 2016年全曲集 TECE-3323
2016年10月19日 2017年全曲集 TECE-3398
2017年11月15日 2018年全曲集 TECE-3461
2018年10月17日 2019年全曲集 TECE-3513
2019年10月16日 2020年全曲集 TECE-3547
2021年10月20日 全曲集 TECE-3646

主な出演番組[編集]

NHK紅白歌合戦出場歴[編集]

年度/放送回 曲目 出演順 対戦相手
2000年(平成12年)/第51回 06/28 伍代夏子
注意点
  • 出演順は「出演順/出場者数」で表す。

CM[編集]

著書[編集]

  • 『命よ孫よ 骨髄移植をのりこえた家族の絆-その全記録』光文社, 2000.12
  • 『孫 男ふたりの人生のうた』荒木良治共著. ワニブックス, 2000.9
  • 『日本一こころ温まる孫への手紙』編著. アスキー, 2000.9

脚注[編集]

  1. ^ a b 可愛い“宝物”は24歳に…「孫」がヒットの大泉逸郎さんは今、日刊ゲンダイDIGITAL、2018年7月17日
  2. ^ (3ページ目)可愛い“宝物”は24歳に…「孫」がヒットの大泉逸郎さんは今、日刊ゲンダイDIGITAL、2018年7月17日
  3. ^ 「孫」ヒットの背景6、けんちゃんのブログ、2006年7月27日。
  4. ^ a b 「孫」ヒットの背景8、けんちゃんのブログ、2006年8月6日。
  5. ^ 大泉逸郎が還暦イベント、スポニチアネックス、2002年4月16日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  6. ^ a b c フジテレビトリビア普及委員会『トリビアの泉〜へぇの本〜 5』講談社、2004年。 
  7. ^ a b (4ページ目)可愛い“宝物”は24歳に…「孫」がヒットの大泉逸郎さんは今、日刊ゲンダイDIGITAL、2018年7月17日
  8. ^ きらやか銀行(山形市)次期頭取 川越 浩司さんやまコミ、2021年6月11日

外部リンク[編集]