バーゼルIII、なるべく早く最終合意を=金融庁・白川審議官

バーゼルIII、なるべく早く最終合意を=金融庁・白川審議官
 3月7日、金融庁の白川俊介審議官は、トムソン・ロイター主催の「金融規制ジャパン・サミット2017」で講演し、国際的な新しい銀行資本規制バーゼルIIIについて、なるべく早く最終合意し、金融規制をめぐる不確実性を取り除かなければならないと述べた。写真は都内で2014年8月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 7日 ロイター] - 金融庁の白川俊介審議官は7日、トムソン・ロイター主催の「金融規制ジャパン・サミット2017」で講演し、国際的な新しい銀行資本規制バーゼルIIIについて、なるべく早く最終合意し、金融規制をめぐる不確実性を取り除かなければならないと述べた。
バーゼル銀行監督委員会は2日まで会合を開いたが、バーゼルIIIについて最終合意には至らなかった。同委員会は、各国規制当局の溝が狭まりつつあると指摘する一方、バーゼルIIIがいつまとまるかの見通しは明らかにしなかった。
当局者の間では、米国のトランプ政権の国際規制へのスタンスを見極める必要があるとの声が出ている。
白川審議官は「国際的に活動している銀行に公平な土壌を提供しなければならない」と指摘。国や地域によって規制が異なることで、銀行のグローバル展開に支障が出ることは回避しなければならないとした。
日本国内では、人口減や低金利を背景に、地方銀行がコスト削減や経営統合に踏み切っているが、白川審議官は、まだ顧客とともに成長する努力が足りないとの認識を示した。

和田崇彦

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