成田 凌 / 荻野智史 役
役者を目指すも夢半ばで諦めた、普通のサラリーマン。27歳。
COMMENT
荻野は自分での意志で東京に出て、お芝居をして、オーディションを受けて、を繰り返しています。だから自分の意志で今ここにいる荻野は格好いいと思います。
『あなたに聴かせたい歌があるんだ』というタイトルは意志が強いですが、弱い人間たちが考えて決断をして、一生懸命に生きて、でもダメでまた次の決断をして、そんな毎日を過ごす様を描いています。何もない日常であっても必ず何かがあり、その何かが何もないよりは良いのではないかと思える優しい物語です。
希望があり、明日も生きようと思える作品であると確信しています。
伊藤沙莉 / 前田ゆか 役
アイドル志望
COMMENT
- 「前田ゆか」という人物を演じて
- プライドをテーマにすると、描く対象は男性になることが多い中、夢を叶えるまで実家に帰らないとか、周りから見られているから夢は叶えないと悔しい、恥ずかしいという気持ちは、きっと性別は関係ないプライドだと思います。今までは男性に描かれがちな描写だったけれど、男女関係なく好きに生きればいいと思うので、その一つの象徴がゆかという人物かなと思います。
- 見どころとメッセージ
- この作品の好きなところは、高校時代からの夢を追ったり、破れたりしている生徒たちの生きる様を描きつつ、生徒の先を生きる教師という存在がいるところです。10年先を生きる先生もやはり迷いながら生きていて、甘やかさない描き方をしているところがすごく好きなところです。いろんな登場人物に自分を投影でき、いろんな生き方がある中で何かが心に刺さったり響いたりする可能性を大いに秘めている作品だと思います。人生の休憩ポイントとして観ていただけたら嬉しいです。
藤原季節 / 片桐 晃 役
作家志望
COMMENT
- 「片桐晃」という人物を演じて
- 自分自身に関して色々と思い出しました。いろんな後悔とか悲しみとか、17歳から10年間くらいを演じる中で、今あるものをこの20分にぶつけてみようと、自分の中から引っ張り出して演じました。
片桐には役割があって、後悔とか、自分自身が中途半端な人間だとか、作品のテーマの一部分を担っている人物を演じられることが嬉しかったです。さらに恋愛というテーマであることもやはり嬉しかったです。 - 見どころとメッセージ
- 見どころは、青春が薄っぺらいというところです。たいして仲が良くない同級生とか、中途半端に夢を追い、中途半端に挫折して、中途半端に後悔して、中途半端に次の選択をして。中途半端の連続です。人から見れば大したことのない人生だけれど、本人たちは必死に生きるしかない、どこにでもあるありふれた物語だと思います。でも、その薄っぺらさが青春物語の素敵なところです。ぜひ観て欲しい。特別な人間が出てくるわけではないけど、登場人物の誰かの、この気持ちわかるな、自分経験したことあるな、懐かしいな、今の俺これだなとか、そういう風に感じてもらえたら豊かな作品になると思います。
上杉柊平 / 中澤悠斗 役
武道館を夢見るバンドマン
COMMENT
- 「中澤悠斗」という人物を演じて
- 本作の登場人物の中では、唯一自分以外の人のことを思って生きている人だと思います。高校時代に誘ったバンドメンバーを常に気にかけ、自分本位ではない人です。人の弱い部分や人が寂しいと思う気持ちに目が行く人です。ただし、それを行動に移せるまでの強さは持ち合わせていない人間らしいヤツです。
- 見どころとメッセージ
- この物語はハッピーエンドだとは思っていません。世の中そんなに甘っちょろいことばかりではないし、これも人生の一つだと思って、楽しく、感謝しながら生きていきましょう!作品楽しんでください!
前田敦子 / 島田まさみ 役
人気アイドルのモノマネ芸人
COMMENT
- 「島田まさみ」という人物を演じて
- まさみは、結構人生の波があるのですが、乗り越える力を持っていて、ラッキーな子です。大事な運にうまく乗るというのはこういうことなのかと、この役を通して思いました。もともと大きな夢は持っていないのに、いろんな運がタイミングよく訪れ、じゃあそれに乗っかってみようと軽やかに生きていく強さを持ったすごく格好いい女性です。
- 見どころとメッセージ
- それぞれの人物が主人公になっている物語で、10年前には想像していなかった自分たちの姿がすごくリアルで、それが自然な流れだったりします。誰にでもある日常が切り取られていて、でもそれぞれに葛藤する姿が描かれており、観てくださる方に感じとってもらいやすいと思います。いろんなことが考えられる作品ですので、ぜひ全話通して楽しんでください。
田中麗奈 / 望月かおり 役
元高校の英語教師
COMMENT
- 「望月かおり」という人物を演じて
- いつも迷子状態で、夢を絶たれて、どこに目的を置いていいのか、どこを歩んでいいのかがずっとわからず、いろんなところに行ってみて、歩いてみて…、その中の一つの光がもしかしたら結婚だったのにそれも絶たれて…、想像すると結構キツイ37歳の女性です。
- 見どころとメッセージ
- 過去のある出来事で高校教師を退くことになった女性とその最後の日を見つめていた生徒たち。同じ日の記憶を持ち続け10年間という年月をどう生きてきたのか、6人それぞれの視点で描かれています。
どれも身近に感じていただけるお話しではないかと思います。楽しんでご覧いただきたいです。