ゾンザイな接客、キズのついた品物、雑なラッピングなどなど...。買い物には何かとトラブルがつきもの。お客さんの立場だとつい「金を払ってるのはこっちダゾ(怒)」と、腹が立つこともありますね。こちらでは、こんなトラブル解決に一言物申すときのちょっとしたコツを採りあげてみたいと思います。

起業家で『The Dip: A Little Book That Teaches You When to Quit』などの著者でも知られるSeth Godinさんは相手に耳を傾けさせるクレームの仕方について紹介しています。

基本は、苦情やクレームを言う前に冷静に考え、できるだけ同情を惹きやすく、かつ真に迫った表現で伝えるようにすること。また、「キミはボクを誰だと思ってるんだ!」「この数年で貯めたお金をはたいたというのに...!」などのように頭ごなしに怒りをぶちまけるのは戦略上NG。目的は怒りをあらわにすることでなく、あくまでも自分の望みのことを相手にさせることなわけですから、そのためにはまず、相手に聞く耳を持たせることが必要です。

では、どうすれば相手に耳を傾けさせることができるのでしょう?

 コツは「~ですが」(but)です。「このデバイスは好きなんですけど~」「大変お忙しい時期のようですが~」といった具合に、相手にとって好意的な要素や相手の状況を慮る「オトナな配慮」をみせた上で、本来伝えたいことを伝えるようにすると、相手も比較的すんなり受け入れやすいというわけです。

このコツはお客さんとお店というシチュエーションのみならず、仕事や家庭のちょっとしたコミュニケーションにも応用できますね。ポイントは、感情に左右されず冷静に本来の目的に向かうこと。イラっとしたときは、心のボタンをうまくコントロールし、逆ギレといった不本意な恨みを買わないよう怒り方もちょっと工夫してみましょう。

Amplifying complaints [Seth's Blog]

Kevin Purdy(原文/松岡由希子)