比マニラの観光バス乗っ取り 銃撃戦で人質8人死亡、犯人射殺
【マニラ=遠西俊洋】フィリピンのマニラ首都圏マニラ市で23日午前、観光客らを乗せた観光バスが乗っ取られた事件で、警官隊が同日午後8時半(日本時間同9時半)過ぎに犯人と銃撃戦を展開、制圧した。病院当局者によると、人質25人のうち、8人の死亡を確認した。銃を持って立てこもった元警官の男は射殺された。
バスは乗っ取られた後、同市の観光名所、リサール公園の敷地内にある「キリノ・グランドスタンド」で停止。別の事件にかかわったとして免職された元警官の男が復職を求め、警官隊とにらみ合いになった。乗客は香港から来た中国人らで、犯人は警察の説得に応じる気配もみせ、子供やフィリピン人のガイドら9人を解放したが、交渉は長時間に及んだ。
午後8時ごろ運転手が自力で脱出したのに合わせ、警官隊が突入を試みたが、犯人が銃で抵抗。激しい銃撃戦の後、バス内から人質を救出した。