親善試合対サウジアラビア代表戦、セットプレーのハイボールへの飛び出しのタイミングが悪く失点を許してしまったスペイン代表GKカシージャス。不動のキャプテンとしてスペイン代表のゴールを守り続けているが、W杯開幕直前で今シーズンのパフォーマンスが疑問視されている。

 昨シーズンまでは奇跡的なセービングでチームを救い、“神がかり”とも呼ばれるほどの活躍だったが、今シーズンはほとんどシュートに反応できずにゴールを許してしまう場面もあるほどプレーが安定していない。反対にバルサのGKビクトル・バルデスは、シーズンを通し好セーブでチームの優勝に貢献。リーガ最少失点GKとなっている。

 スペイン代表の最終メンバー入りも果たし、波に乗るビクトル・バルデス。「カシージャスのプレーを疑うことはできない」とキャプテンを庇っているが、次の対韓国代表との親善試合では、レイナかビクトル・バルデスが先発する可能性が高い。ここで高いパフォーマンスを見せれば、カシージャスも油断はできない状況となる。

 スタメンGKをW杯直前で変えるということはなかなかできることではないが、実力的には3人ともほとんど差はない。「他の90%の代表では3人とも十分レギュラークラス」とビジャはスペイン代表GKのレベルの高さを表現している。スペイン代表の攻撃サッカーを支えているのは実は一番後ろのGKなのかもしれない。

(スペイン通信)