湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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フォーレ:ピアノ三重奏曲ニ短調 Op.120

2010年03月05日 | フランス
○アルベネリ三重奏団(mercury)LP

オーソドックスかもしれないがなかなかに雄弁で率直な演奏ぶり。50年代前後に特にアメリカ界隈できかれたような強弁な雰囲気をもち、しかしながら憂いもあってけしてフォーレの繊細さをスポイルすることはない。ロマン派的なラインにフォーレ特有の語法が和声的に展開されていく、この細かさを、しっかり音にしてリアリティの中に描ききっている。従ってここには余り「フランス的」なものはなく、そこに着目する向きは無視してよいものだが、旋律を長々と聴きたい向きにはアピールするだろう。私は正面から重ったるいロマン派的な旋律を長々と聴かされるのは嫌いなので、この様式では1楽章で既に辟易としたが、でもわかりやすいな、とも思った。無印にしたいが一般的には○だろう。巧者。

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