【電撃ゲームス】KING OF GAMES STRIKES BACK!! iPhoneシューティング!(2/3)


それを超えるたとえがないので恐縮ですが、いわゆる「電脳コイル」です、AR(拡張現実)シューティングって。編集部中に、(実は)このように見えない敵が飛んでいるわけです。今年はいろんなジャンルのARゲームが出そうです。

※「PANDEMICA」をiTunesで! Pandemica

当初考えていたのは、AR(拡張現実)シューティングの企画でした。iPhoneのカメラで周囲の風景を取り込み、それをゲームの舞台にしてしまうという、他のゲーム機にはないタイプのものだからです。とはいえ、それだけでもなんですからわりと軽い気持ちで「シューティング特集にしようかと思って」とAppBankさんにリストアップをお願いしたところ、まぁ、出るわ出るわ、左の5つにタイプ分けされた17本のタイトルリストが届きました。いや、もう、反省です。ARシューティングに限定するのではなく、iPhoneにおけるシューティングゲームの今を鋭く切り取ってみよう……というわけでもないのですが、ヘボイ腕前で遊んでみました結果が、今回の記事です。

さて、と。まず、iPhoneSTGの大前提なのですが、iPhoneというハードは連射には向きません。不可能ということではないのですが、ばしばし画面をタップしまくるというのは、プレイする人間にも機械にもあまりやさしくはないでしょう。そのためiPhoneのシューティングでは、弾は自動的に発射されるものが多いです(ボタンを押し続けている間……というものもありますが)。「ボタンを押して弾を撃つ」ということは、STGの大きな楽しみでもあります。タイミングよく狙って弾を撃って敵機を撃墜する。その楽しさなしになんのSTGか! という気がしないでもないくらいですが、ただ、その大きな要素をあらかじめ失っている/あきらめざるを得ないからこそ、iPhoneSTGは独自の進化を遂げ、他のプラットフォームでは元気のないこのジャンルから、大人気タイトルが続々登場しているのではないかとも感じられるのです。


『METEOR BLITZ』は今回、ピックアップこそしていませんが、グラフィック、操作性ともに完成度の高い1本です。シンプルなSTGとして全方位シューティングを楽しみたいという方には、おすすめです。

※「METEOR BLITZ」をiTunesで! Meteor Blitz

その最たる例が、全方位シューティングです。上の写真は『METEOR BLITZ』というタイトルなのですが、画面下部に二つの円があります。これはそれぞれ自機(の移動)を操作するものと、自動的に発射される弾を撃つ方向を操作するものです。一般的なSTGは自機の移動によって弾を撃つ方向が決まりますが、全方位シューティングは弾を撃つという操作がない代わりに、その方向を指定/操作するということをゲーム性としてもりこんだわけです。たとえば自機は右上に向かって移動しながら、左下の敵を攻撃するなんていうこともできてしまうわけですといいますか、そういう操作を駆使しなければ、先に進むことはできません。これには最初、戸惑うかもしれませんが、慣れてくると、他にはない、なんとも言えない緊張感が楽しめます。また、全方位シューティングと一言でいっても様々なバリエーションが登場してきています。「ALIVE 4-EVER」では自機はゾンビと戦う人間で(ちょっと『魂斗羅』に似た感覚かも)、人々を誘導してゾンビの群れから救出するなんていうミッションが用意されていたりします。また、『PROJECT PHOENIX』というタイトルは機関銃を積んだ軍用ジープが自機で、これまでにはないスピード感とレースゲームのような(あくまで「ような」)操作が楽しめます。他にも……と、本当にきりがないんですよ、今、全方位シューティングは!w


溜めてから手裏剣を投げるというのが、このゲームのキモなのですが、惜しむらくはタップし続けているので手裏剣が見えにくいこと(指を画面に置き続けていて、手裏剣は指の下)。溜めのタイミングはテンポと音の変化で見極めよう。

※「iNinja」をiTunesで! iNinja

最後に一本、『iNinja』というタイトルを御紹介いたします。そのタイトルで想像できてしまうと思うのですが、手裏剣を投げて戦うSTGです。iPhoneと手裏剣。そんな安直な! と思われるかもしれませんが、さにあらず。シュシュシュッと手裏剣を投げるだけではなく、しばらくタップしてから投げた手裏剣は威力が上がるとか手裏剣同士が弾きあうといった要素が、シンプルな中にも段階的な奥深さをゲームに与えています。もちろん長時間プレイを続けると腕は疲れてしまうわけですがw それを超えてプレイする価値があります。シンプルなルールやゲーム性の中にどれだけアイディアを注ぎ込むか? 爆発的に拡大するiPhoneゲームは今、STGというジャンルひとつをとってみても、まるでゲームの過去と未来を検証するような、実験場のような様相を呈しているのです。


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