TVのビジネスモデルとして、双方向性を持たせるというのはあまり良いとは思えない。ある程度のリアルタイムフィードバックはあってもよいが、所詮マス相手の双方向だから、TV側で各視聴者に対するきめ細かなケアはできないだろう。

それよりもマス媒体としての特性を十分に活かした方向性に進むべきだろう。で、それ以外はネットを活用する。一番日本でうまくやっているのは皮肉なことだが、NHKである。彼らは受信料収入という大黒柱がある故、TVの将来をじっくり考え、その特性を活かす方向に大きく舵を切っている。

すなわち、番組再配信や双方向性はネットを活用し、電波ではドキュメンタリーや大作ドラマを十分金をかけて制作し、二次使用収入でも稼ぐという方向性だ。デジタル放送の画面のクオリティで十分に楽しめるコンテンツの製作に特化し、下らないバラエティ番組は極力避けるという方針は正しいだろう。

スポンサーが例え減ったとしても、良質なコンテンツは二次使用でかなり稼げる。
適正規模にサイズダウンし、良質なコンテンツを再放送するなどして電波を有効活用すればよい。実際、昼の時間帯は過去のドラマの再放送が既に多くなっている。

あとは、自社あるいは自社グループのウェブサービスに限りなく多くの視聴者を番組連動でも何でもして、誘導すれば、そこが収益源となる。

私が、5年前TVを買収するのがラストチャンスと言った意味は、TVのマス媒体としての力が十二分に発揮できたという意味でだ。つまりTVを買収して、最大級のトラフィックをライブドアポータルに発生させ、Y!を抜くサイトに出来たという意味でのラストチャンスだったのだ。今でも、相応のトラフィックをTVから発生させることは可能だが、5年前に比べると明らかにパワーが落ちている。

しかも、今から買収するとして、買収完了までに1年、サイトへの誘導を始めて1年以上。となると2年以上後に効果が現れる。そうするともう手遅れかもしれない。しかも、TV局のコンテンツそのものの劣化も激しい。金の掛からないバラエティ番組ばかりつくっているから、どんどんスポンサーも離れ、DVD化などの二次使用収入も見込めなくなる。その梃入れも必要になる。と考えると、あまりお得な買い物とはいえなくなっているのではないか。

というわけで、もう楽天のTBS買収は時代遅れになってしまった。撤退するのも正しい判断である。ただ、撤退するなら、負けて撤退する形にしたほうが良い。なぜなら、TV局の報道、特に司法記者クラブ関係の記者は、検察庁と深く繋がっているので、痛くもない腹を探られる可能性がある。異常にプライドの高い彼らの自尊心を傷つけてはいけない。体験者は語る。もう撤退すると決めたのだからね。

さてさて、映画「ハゲタカ」の評判が好いようだ。複数のブログが絶賛している。twitterでも話題になってた。いつみようか。時間がねーぞ。

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錬金術関連ですが、300万株の変動については私が実質的保有者であれば特に変更報告書は必要ないと思いますが。300万株をその当時だれかに貸し株をしたということはありません。あと、私は確かに本を書くときは端折った書き方をすることがあります。単に面倒なので、そうしていただけで、それが誤解を招くことは申し訳ありません。今後できるだけ時期とか正確に書くようにしますけど、別に1200万だろうが3600万だろうが大して変わらないと思うんですけどね。個人的には。実際のところ未だに覚えてないし。もしかしたら、上場直後も300万/月の月収だったかもしれません。確実なのは会社設立時に月収100万だったこと、2005年9月期から月収1000万になったことくらいです。

A氏の借名株に関して言えば、「そうであれば宮内氏がA氏名義株を取引していたことや、別の介在者がいた可能性も考慮しなければならないのですが、そのような兆候は無かったでしょうか?」とありますが、確かに宮内氏が個人として、そのようなことをやっている可能性は否定できません。ただ、はっきりいえることは、私はA氏名義株の取引に全く関与していませんし、それに関わる入金もありません。ということです。山根ブログへの反論としてはそれで十分でしょう。万が一宮内氏が怪しげなことをしていたとしたら、それは彼個人の問題でしょう。ただ、それは私の責任の範囲外です。
知りたければ、宮内氏に聞いてみればよいでしょう。
知らないことを断言しているのではなく、少なくとも私がA氏名義株に関与していないことさえ断言できれば良いのですから。
宮内氏の兆候云々に関しては、私は彼を信用していましたから、特に怪しげなことをしているとは当時は全く思っていませんでした。少なくとも私自身は違法行為に手を染めたことは無いと断言できます。今争っている刑事裁判に関して言えば、争点ではありますが、ファンドを通じた取引が資本取引か損益取引かは判断が分かれているのは事実でしょう。しかし、当時そのような議論をしていませんでしたし、そもそも私が知っている限りでは違法行為であるとは思っていませんでした。
ただ、その後ファンドを通じた取引で明らかに横領と見られる行為を宮内氏がしていたことを知ってからは、かなり彼の行動には疑念を持ち始めました。私に黙って裏でなにやら怪しいことをする人だと分かったからです。ですから、彼とは連絡を取りたくないのです。君子危うきに近寄らずです。
検察は宮内氏自身がやった違法行為がまるで私がやったことのように誤解していたふしがあります。彼がやった横領行為も強制捜査前までは私が関与していると思っていたのではないかと邪知したくなります。しかし私が関与していなかったとわかるや不起訴処分です。理由は私を主犯にしなければならないからです。それこそ巨悪を「わざと」見逃して有名な人物を主犯に仕立て上げようとする。卑怯なやり方です。

追記:私の役員報酬について、http://www.ldh-corp.co.jp/ir/finance.htmlのライブドア単体の財務諸表を2000年度分から探っていったところ、主な販売管理費の欄で、1999年度から2000年度で数千万円の増加があり、その後2004年度で3700万円程度に減って、その後役員報酬以外の販売管理費に押されて出てこなくなりました(主でなくなったということ)。

それから読み解くと、おそらく2000年度に私の年収は3600万に上がっていますね。で20004年度では、ライブドア単体で役員報酬を貰っているのが実質私だけになり、あとは子会社で役員報酬を貰い、本体ではほとんど貰わないようになっていたので、ほぼ私の年収が計上されているのだと思います。

1999年度から2000年度で数千万円の増加は、もちろん取締役の増員もありますが、増員で数千万円も増やした記憶はないので、これは私の役員報酬の大幅アップであったと思います。