ストロスカーンIMF前専務理事「性的暴行」事件はウソだった? 大統領選復帰話も

 世紀のスキャンダルとなったストロスカーンIMF前専務理事の事件、今月に入って、実は女性の証言が競技だったのではないかという方向に大転換してしまった。まずストロスカーン氏の自宅監禁は解除。それがこんな話。

性的暴行罪で米で起訴された国際通貨基金IMF)の前専務理事、ストロスカーン被告(62)が1日、当局の軟禁を解かれた問題で、同氏の「暴行」を訴えていたホテル従業員の女性(32)の証言に数々の疑問が出ている。同日、米の捜査当局幹部は毎日新聞に「暴行」後、女性がすぐにホテル関係者に通報せず、しばらく別の部屋で清掃を続けていたと指摘。女性の証言に虚偽があると認めた。

 そして、女性従業員については、こんな話も...

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は1日、国際通貨基金IMF)前専務理事ストロスカーン被告(62)に性的暴行をされたと訴えたギニア出身の女性が事件後、薬物犯罪で逮捕されていた知人の男に電話で「心配しないで。この男(同被告)は大金持ち。私のしていることは分かっている」との趣旨のことを出身地の現地語で話していたと伝えた。この会話の録音の翻訳を目にした検察官が女性の供述の信ぴょう性に疑念を抱くようになったという。

 うーん。しかし、スキャンダルでオカネをとるのだったら、なぜ、警察沙汰にしたのかがわからない。そういうものは警察沙汰にしないことで、ゆするのだろうし、これまでの報道が事実ならば、携帯電話も忘れていったわけだし。
 で、無実の可能性が出てきたことで、早くも、こんな話も...

ストロスカーン前国際通貨基金IMF)専務理事の性的暴行事件に矛盾点が出てきたことから、仏社会党の有力者は来年の大統領選挙に参加する機会を同氏に与えるべきだとしている。ただ、1日にニューヨーク・マンハッタンの自宅軟禁を解かれた同氏がフランス内政で一定の役割を果たすことに関して、仏国民の意見は割れているようだ。調査会社のハリス・インタラクティブが1日の裁判所の決定後に行った世論調査では、同氏が仏政治に復帰することを望むかとの質問に対し、「はい」は49%、「いいえ」は45%だった。

 大統領選復帰ねえ。この事件の家庭で暴露された女性関係の問題などは、どうなのだろう。それとも、ストロスカーン氏、この事件に関する報道を読み返して、名誉毀損でメディアを訴えたりするのだろうか。それとも、事件が起きたとき、「ああ、やっぱり」という声が少なからずあったことを不徳のいたすところと反省するのだろうか。