文楽協会(大阪市)に対する橋下徹大阪市長の補助金削減案をめぐり、人形遣いなど文楽の技芸員と協会役員が、近く橋下市長と面会して文楽界の厳しい実情を訴える方針を4日、決めた。5日に市側へ意向を伝える。市長は公開での面会を要請しているが、非公開とするよう求めるという。

 同協会は6月、市側から「(人間国宝の)竹本住大夫さんのような方と市長との意見交換の場を持てないか」と打診されたが、「既に考えや意見は十分伝えた」として拒否。これを知った橋下市長は「会わないなら補助金は出せない」と強硬姿勢を示し、協会は対応を迫られていた。

 この日、文楽協会は大阪市内で、この問題で初めて技芸員全員に説明する場を非公開で設けた。終了後の協会の会見によると、技芸員からは「かねがね自分たちの思いを伝えたいと思っていた」などの意見が出された。

 橋下市長は、同協会への年間5200万円の補助金を25%削減する方針を示している。