5月26日 どんな原子炉も安全ではない 米軍の空母の原子炉は日本政府の審査さえ受けていない 小出裕章(東京新聞)

2012年5月26日、小出裕章さんのコメントが東京新聞に掲載されました。

▼東京新聞:原発事故 影響や対策解説 横浜 京大・小出助教が講演会:神奈川(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20120527/CK2012052702000093.html

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原発の危険性を訴え続けてきた京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんの講演会「子どもたちを放射能から守るために」(講演会実行委主催、東京新聞横浜支局後援)が二十六日、横浜市中区の神奈川芸術劇場で開かれた。約千三百人が耳を傾け、終了後は市内でデモも行った。
 小出さんは「被ばくリスクのしきい値はない。危険だと分かっていたから、都会には原発や核燃料施設を造らないと決められた」と、過疎地に原発が集中する背景を指摘。東京電力福島第一原発事故で放出された放射性セシウム137は、広島の原爆の百七十発分という資料を示し、「東電や国が倒産してもあがないきれない被害だ」と語った。
 また、子どもは被ばくによるがん発症の危険性が高いと説明し、「責任のない子どもたちを守るため、大人が汚染の高い食品を食べなくては。責任を取ってもらう意味で、議員会館や東電の食堂でも使わせては」と話すと会場で拍手が起きた。
 続いて女優の松田美由紀さんと対談。松田さんが横須賀に米海軍の原子力空母が配備されていることに触れると、小出さんは「どんな原子炉も安全ではない。だが、米軍の空母の原子炉は日本政府の審査さえ受けていない」と指摘。震災がれきの処理については「がれきをばらまくのは反対だ。でも、がれきを放置して現地の子どもが被ばくすることは認められない。放射性物質が外に漏れない構造の専用焼却施設を造り、焼却灰も決めた場所のみに埋めては」と語った。 (中沢佳子)
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