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ジェスチャ認識により家電を「指揮」する技術を開発 ルネサスエレクトロニクス

ルネサスエレクトロニクスとモルフォは、手を振る、回転させるといった直感的なジェスチャ動作でテレビなどの家電機器を制御できるヒューマン・マシン・インタフェース技術を共同で開発した。

実用化されれば、家電を指揮するようにジェスチャーで制御でき、健常者はもとより、障害などにより細かい指の操作の苦手なユーザーも、容易に家電の操作が可能になることが期待される。

ジェスチャによる機器の操作を実現するためには、カメラで撮影した映像に対し、(1)不特定多数の顔を検出し一人の操作者を特定、(2)操作者の手の動きを追尾、(3)操作者の手の移動方向/移動量を検出、などの複雑な画像処理を、リアルタイムで行う必要がある。

今回両社が開発した「ジェスチャ認識技術」は、並列処理が可能な128個の演算器を内蔵するルネサスの画像認識用並列プロセッサ「IMAPCAR(アイマップカー)2」と、画像処理技術を得意とするモルフォの「顔検出技術」、「被写体自動追尾技術」、「動き検出技術」の組み合わせにより実現したものである。

なお、ルネサスエレクトロニクスは2010年5月12日から14日まで、東京ビッグサイトで開催される「第13回組込みシステム開発技術展(Embedded System EXPO & Conference:ESEC)」にて、新技術のデモ展示を行う。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)