元博報堂社長の近藤道生氏が死去
国税庁長官から博報堂社長に転じ、同社の「中興の祖」と呼ばれた近藤道生(こんどう・みちたか)氏が6月30日、急性心不全のため死去した。90歳だった。連絡先は同社秘書室。お別れの会は28日正午から東京・ホテルオークラ東京。喪主は次男、良二氏。
神奈川県生まれ。1942年に大蔵省(現財務省)に入るが、海軍短期現役主計大尉としてマレーシアのペナン島で終戦を迎えた。戦後、大蔵省に復帰、銀行局長時代に第一・日本勧業銀行の合併を手掛け金融再編への道筋をつけた。
国税庁長官を退官後、75年に博報堂社長に転じ、内紛で混乱していた同社の立て直しに尽力。政府の金融制度調査会会長なども歴任した。92年に勲一等瑞宝章を受章。
2009年4月、日本経済新聞に「私の履歴書」を連載した。