毎週のようにWindows 7タスクバーを上手に活用する新しい方法が発見されていくように思えるのですが、あまりにも多すぎてそれらがちゃんと活用出来ていない気もするので、ちょっとここらへんで一度まとめておいた方が良いのでは、と思い立ち、パワーユーザ向けのWindows 7タスクバーガイドをこのたびまとめてみたした!

 

■タスクバーを玄人のように使いこなすために

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タスクバー改良作業を開始する前に、まず全ての機能を使いこなせるかどうか、が問題となってきます。知っているつもりでも実は知らないWindows 7のショートカットなどもたくさんあるので、まずは基礎がしっかり出来ているかどうかをWindows 7ショートカットコンプリートガイドで確認してみて下さい(日本語の過去記事では「Windows 7のショートカットがXPやVistaでも使える『Windows 7 Shortcuts』」「Windows 7で使える超便利キーボードショートカット」が参考になるかと)。

例えば、左クリックしながらCtrlキーを押すと、タスクバーボタンのグループを選択出来たり、右クリックしながらShiftキーを押すと通常のウィンドウメニューが表示されたり、あたりの操作はもうご存知でしょうか?

タスクバーに特化したショートカットのフルリストは下記の通り:

  • Win+数字 (1-9):
    タスクバーのその数値に該当する位置にピンされているアプリケーションが起動、またはそのアプリケーションに切換え。
  • Shift+Win+数字 (1-9):
    タスクバーのその数値に該当する位置にピンされているアプリケーションの新規インスタンスを起動。
  • Ctrl+Win+数字 (1-9):
    タスクバーのその数値に該当する位置にピンされているアプリケーションの開いているウィンドウを巡回。
  • Alt+Win+数字 (1-9):
    タスクバーのその数値に該当する位置にピンされているアプリケーションのジャンプリストを起動。
  • Win+T:
    タスクバー上のアイテムのフォーカスおよびスクロール。
  • Win+B:
    システムトレイアイコンへフォーカス。
  • タスクバーボタンまたはシステムトレイアイコンのドラッグアンドドロップ:
    これらを認識させるため。
  • Shift+タスクバーボタンをクリック:
    プログラムの起動、またはプログラムの新規インスタンスをクイック起動。
  • Ctrl+Shift+タスクバーボタンのクリック:
    管理者としてプログラムを起動。
  • Shift+タスクバーボタンの右クリック:
    プログラムのウィンドウメニューを表示。(XPと同様の動き)
  • Shift+グループ化されたタスクバーボタンを右クリック:
    そのグループのウィンドウメニューを表示。
  • Ctrl+グループ化されたタスクバーボタンをクリック:
    グループのウィンドウを巡回。
  • タスクバーボタンへファイルをドラッグ:
    現在使用中のアプリケーションのジャンプリストへファイルをピン。
  • Shift+タスクバーボタンへファイルをドラッグ:
    現在使用中のアプリケーションでファイルを開く。
  • タスクバーボタン上でミドルクリック:
    アプリケーションの新規インスタンスを開く。
  • エアロサムネイル上でミドルクリック:
    アプリケーションのインスタンスを終了。
  • 左クリック+上方向へドラッグ:
    アプリケーションのジャンプリストを開く。

これらのショートカットやマウストリックの全て、少なくとも自分で使いそうなものがマスター出来たなら、今度は表示されるアイテム数やドキュメントテンプレートをピンする方法(英語)、プライベートブラウジングモードへのクイックアクセス方法などWindows7のジャンプリストをキーボードショートカットで開く方法をマスターしてみて下さい。

■タスクバー設定の改良

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さて、ビルトイン機能のTipsやトリックが分かったところで、タスクバーを徹底的に使いこなすための改良方法へと話を進めて行きます。

例えば、タスクバーボタンに毎回Aero Peekサムネイルを引き込んで欲しくない場合、デフォルトの左クリックによる動作を前回のアクティブウィンドウへ切り替える(英語記事)というレジストリハックがあります。

レジストリハックはちょっと気が進まない、という方であれば、7 Taskbar Tweaker Customizerツールで、タスクバーボタン上での左、ミドル、右クリックした場合にどうなるのかを調整カスタマイズすることが出来ます。これはウィンドウグルーピングのカスタマイズも可能で、タスクバーへのドラッグがアイテムをピンするのか開くのか、などの設定も可能。

Aero Peekの取り扱いにちょっと困惑してしまうことが多い方はAero Peekを一瞬で表示させる(または無効化する)レジストリハック(英語)なんかもあり、Desktop Peek Tweakツールで変更をより簡単に行うことも可能です。

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見映えや使用感を一新させたいのであれば、パッチなしでWindows 7タスクバーのスキンを変えられるAeroWorksあたりをチェックしてみて下さい。またはWindows 7 Start Button Changerを使って自分のムードに合ったものに変更するという手も。

タスクバーボタンをマウスオーバーした際に表示される、サムネイルウィンドウのサイズや間隔はWindows 7 Taskbar Thumbnail Customizerで変更可能です。もしそれがお望みであれば、旧式のネットワークアクティビティアイコンをシステムトレイに表示させることだって可能です。

■タスクバーへ好きなものを好きな時にピンする方法

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これでタスクバー領域も制覇し、自分仕様となったはずです。続いてはタスクバーの活用方法。

好きなアプリやよく使うものは、タスクバーに入れておけば便利なのは、誰の目から見ても明確ですが、それには一つ問題があり、それは、タスクバーにはなんでもかんでも放り込めるわけではない、というWindowsのルールです。ですが、一工夫するだけでタスクバーにはフォルダなどがピン出来るようになるだけでなく、フォルダに限らずどんなアイテムでもピン出来るようになるのです。

システムを改良したいのであれば、タスクバーアイコンを区切って整理する透明なショートカット(英語)を使ったり、多機能なゴミ箱を追加させたりも出来ますよ!

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タスクバーへアプリケーションをピンしたら、一見分かりづらい方法でカスタマイズ可能(英語)です。ジャンプリストをポップアップさせ、アプリケーション名を右クリックしプロパティ画面を開き、そこからコマンドラインパラメータを追加、または互換性モードを設定します。

■タスクバーのアプリ起動をさらに強化

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任意のアイテムを、右クリックでタスクバーへピン出来るようにWindows 7タスクバーはウィンドウ管理とアプリランチャーを合併させます。しかしパワーユーザ向けにはそれだけでは不十分。

ジャンプリストを上手く活用することによって生産性を上げることが出来る(英語)、という記事を過去にも紹介しましたが、パワフルなアプリランチャーを使用することによってタスクバーをより強力なものに出来るのです。

Jumplist Launcher』はアプリケーションを一つのボタンに集結させ、『JumpLaunch』はクイック起動フォルダをジャンプリストにしてくれます。

タスクバーも見映え重視、という方はスリックな存在感の7 Stacksユーティリティやアプリ起動だけでなく、タスクバーにピン出来るポップアップナビゲーションによりファイルシステムのブラウズも可能な<『a href="http://www.lifehacker.jp/2009/01/leopardstackswindowsstandalone.html">Standalone Stack』あたりを検討してみて下さい。もちろん、アプリ起動のみでなく、タスクバーから全てのウィンドウを閉じる、なんてことも可能です。

■アドオンを使ってシステム管理

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システム管理や、天気予報などを表示してくれるデスクトップウィジェットは数多くありますが、どれも同じ問題を抱えています。それは、ウィンドウを最大化した時に隠れてしまう、というもの。この問題を解決するためには、システムを監視するアプリケーションをタスクバーバーにドッキングさせ、タスクバーボタンでシステムを監視させるようにすれば良いのです。

常に天気を表示させておきたい、という方であればタスクバーに統合できる『タスクトレイに天気予報 2.0.3あたりがおすすめです。また『SuperbarMonitor』を使えば、HDD容量、バッテリー残量、メモリやCPUの使用量などをそれぞれ別のボタンとしてタスクバーに追加出来ます。

ウェブ情報などを常にチェックしていたい方は『taskbar RSS reader』やGmail notificationsをタスクバーボタンとして追加して置くと便利です。

仮想デスクトップアプリケーション『Dexpot』はパワフルな仮想デスクトップマネージャーなだけでなく、最新版にはWindows 7のAero Peekサムネイルのフルサポートも含まれているので、アプリケーションをタスクバーへピンし、複数の仮想デスクトップ間をサムネイルを使ってナビゲート出来ます。

■XP/VistaスタイルでWindows 7を使う

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Windows 7のすごさは分かるような気もするけれど、やはり使い慣れたXP/Vistaのタスクバーの方が便利である、という方ならXP/Vista風に設定することも可能です。

Windows 7に慣れようと努力している人が、よく聞いてくる質問の一つがクイック起動がどうやったら使えるようになるか、なのですが、クイック起動を簡単に追加する方法もあるんです。それは

%appdata%\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launchをフォルダロケーションとして新規ツールバーを追加してやるだけ。

タスクバー設定から昔のWindowsそっくりに改造(英語)することも可能ですよ。そして、タスクバー不要説を持論とする方にはTaskbar Eliminatorというツールを使って、タスクバー全体を削除してしまうことも可能です。

この煮て食うも焼いて食うも、そのまま食うも、手をつけずに下げてもらうも自由ですが、どのように活用していますか?便利な活用方法があればぜひコメントで教えて下さい!

How-To Geek (原文/まいるす・ゑびす)