【4月22日 AFP】米国の人気風刺アニメ「サウスパーク(South Park)」が最近の放送で、クマの着ぐるみを着たイスラム教預言者ムハンマド(Mohammed)を登場させたことに対し、過激な米イスラム教ウェブサイトが21日、同アニメの制作者らに向けた抗議文を掲載した。

 米CNNテレビによると、このウェブサイトはニューヨーク(New York)に拠点を置く団体「レボリューション・ムスリム(Revolution Muslim)」が運営する。現在は閲覧できない状態になっているが、抗議文は2004年にオランダ・アムステルダム(Amsterdam)でイスラム教徒に殺害されたテオ・ファン・ゴッホ(Theo van Gogh)監督の写真とともに掲載されたという。

 抗議文にはサウスパーク制作者のマット・ストーン(Matt Stone)氏とトレイ・パーカー(Trey Parker)氏のロサンゼルス(Los Angeles)事務所の住所も記載され、「マットとトレイに、彼らの行いは愚かであり、番組を放送したためにテオ・ファン・ゴッホのような末路をたどるだろう、と警告せざるを得ない」「これは脅迫ではない。起こり得る現実に対する警告だ」などと書かれていた。

「レボリューション・ムスリム」側は、抗議文は暴力を扇動するものではないと主張。「気分を害した人が抗議の手紙を送れるようにしたかっただけ」だとしている。

 13年にわたる長寿番組であるサウスパークは、これまでも何度も宗教の風刺を行っている。(c)AFP