○ゴルシュマン指揮セント・ルイス交響楽団(RCA)1942・LP
確かに録音は悪いのだが、色彩的でもけして軽くはなく、比較的ロマンティックな動きを交え盛り上げていく。ゴルシュマンは前時代的な部分を大事にしながら近代曲に取り組む。それは耳にやさしく、聞きやすいものだ。シベリウスの7番ともなるとどうしても新しい録音に分がある。だが、この時代はこういう演奏が行われていたのだ、威勢のいい、力感に溢れた演奏にも耐えうるしっかりした交響曲なのだとも思わせる。同様の嗜好を持つミュンシュなどに比べるとオケの差もあり少し雑然とした部分も否定できないがそのぶん、ラテン的な開放的なまとめ方が、音に含まれる情報量や質に制約を設けないから、いろいろな聞き方を許す。「ついていけないや」が減るのだ。○。
確かに録音は悪いのだが、色彩的でもけして軽くはなく、比較的ロマンティックな動きを交え盛り上げていく。ゴルシュマンは前時代的な部分を大事にしながら近代曲に取り組む。それは耳にやさしく、聞きやすいものだ。シベリウスの7番ともなるとどうしても新しい録音に分がある。だが、この時代はこういう演奏が行われていたのだ、威勢のいい、力感に溢れた演奏にも耐えうるしっかりした交響曲なのだとも思わせる。同様の嗜好を持つミュンシュなどに比べるとオケの差もあり少し雑然とした部分も否定できないがそのぶん、ラテン的な開放的なまとめ方が、音に含まれる情報量や質に制約を設けないから、いろいろな聞き方を許す。「ついていけないや」が減るのだ。○。