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中日・鉄腕岩瀬、250Sにあと7

2010年4月27日10時46分

写真:柔らかい関節を最大限いかした岩瀬のフォーム。上体の動きより、左ひじと手首がかなり遅れて出てくる=恵原弘太郎撮影柔らかい関節を最大限いかした岩瀬のフォーム。上体の動きより、左ひじと手首がかなり遅れて出てくる=恵原弘太郎撮影

 中日の岩瀬が名球会入会資格となる250セーブにあと7と迫っている。達成されれば高津(元ヤクルト)、佐々木(元横浜)に次ぐ史上3人目の快挙だ。

 落合監督が就任した2004年から抑えを任され、150キロ前後の速球と鋭いスライダーを武器にセーブを重ねてきた。今年で36歳。今、直球は140キロ出るか出ないか。それでも務まっている要因は制球の良さとキレ、さらに独特の腕の振りだろう。

 広島の4番・栗原が以前、漏らした。「頭では分かっていても、実際に打席に立つとタイミングをとりづらい」。09年までの5年間の岩瀬との対戦成績は左対右にもかかわらず、12打数2安打で打率1割6分7厘、4三振とほとんど打てていない。

 岩瀬はテークバックして左腕を振り下ろす際、腕が外に大きく円を描き、遅れて出て来る。上体の動きと腕が連動しないからタイミングを合わせづらい。最初はオーバーハンドのように見えるが、投げ下ろしはスリークオーター気味で球の出どころも分かりにくい。「あいつならではの投法」と森ヘッドコーチ。今季は初登板こそ救援に失敗したものの、以降の10試合は9イニング連続で無失点中だ。

 また、入団した99年から毎年50試合に登板し、08年にプロ野球記録の9年連続を更新。今季で12年連続に挑んでいる。高津は2年連続もなく、佐々木は大リーグ・マリナーズで3年連続したのが最長。藤川(神)が05年から続けていたが、4年で途切れた。匹敵する鉄腕はそう簡単に出てこないだろう。

 ただ、防御率1点台は06年が最後。今季も走者を出さずに役目を終えたのは1試合だけだ。「絶対的存在」に陰りが見えている。

 当の本人は「記録? 全く頭にない。勝利に貢献するだけです」と相変わらず素っ気ない。最速なら5月3日の阪神戦(ナゴヤ)で達成される。(巌本新太郎)

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