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日清食品、「ラ王」CM撮影トラブルを謝罪、放映自粛 ネットで特定、批判

» 2010年09月09日 00時09分 公開
[ITmedia]

 日清食品は9月8日、「日清ラ王」のテレビCM撮影で迷惑をかけたとして謝罪する文書をWebサイトに掲載した。新聞投書をきっかけに掲示板サイトで情報収集が始まり、同社CMの撮影だと特定した上で批判が相次いでいた。CMは放映を自粛する。

photo ラ王のサイトに掲載されていた槍ヶ岳らしき画像も消えている

 発端は新聞に掲載された年配の男性の投書。男性がこの夏、北アルプス・槍ヶ岳に登ったところ、山頂まで一息の鉄ばしごの手前で、男性に「撮影のためヘリが飛んでくるので危険」だと登頂を阻止されたという。半時間ほど待たされ、しびれを切らして登っていったところ、狭い山頂にちゃぶ台が置かれ、タレントがラーメンを食べているシーンをヘリコプターから撮影していたという。

 待ち時間の間に雲が広がり、男性が楽しみにしていた山頂からの光景は変わってしまった上、行動時間が減ったため予定の変更を余儀なくされたという。山頂での撮影について事前の説明や要請などはなく、山頂の私物化に憤りを覚えた──という内容だった。

 投書がネットに転載されると、「2ちゃんねる」などで批判が高まった。掲示板上では、同じ時間帯に居合わせた登山者のブログなどから、8月初旬に行われた日清食品のラ王CM撮影時のトラブルだと特定。「登山者が多い槍ヶ岳の山頂を企業がCM撮影で占有していいのか」「撮影は特別だというおごりがあるのではないか」といった批判が相次いでいた。

 日清食品によると、撮影は8月3日に実施。地元山岳ガイドの情報から登山者の少ない時間帯を選び、ヘリコプターから約30分間撮影した。その際、撮影クルーが登山者に協力を要請し、一部の人には登頂を待ってもらったが、「一部で言われているような、登山者を排除しようとする意図はございませんでした」という。

 その上で「お待ちいただいた登山者の皆様には、事前の説明不足から予定の変更等、大変なご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます」と謝罪している。

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