インテルFWサミュエル・エトーが19日付のスペイン『スポルト』で、チャンピオンズリーグ準決勝のバルセロナ戦について自らの考えを語っている。バルセロナで5年間を過ごし、たくさんのゴールを記録した同選手は、かつてのチームメート、FWリオネル・メッシに対して「今のメッシは神様みたいだ」と大きな賛辞を送った。だが、ミラノに漂う諦めの雰囲気に、力強く立ち向かってもいる。

「バルサがどれだけ良いプレーをしているかということなら、何時間でも話せるだろうな。良いところを挙げていったら、1週間かかっちゃうよ。オレにとってプラスのモチベーション? 刺激よりも頭痛と言いたいな。オレは確かに悲観的じゃないけど、自分たちにはバルセロナを倒せないと思っている感じがみんなからするんだ。諦めた感じっていうのかな。バルサを倒すのは事実上不可能だと、全世界が確信しているかのようだ。でもオレは、どんな試合にもそれぞれのストーリーがあるってことを繰り返しておくよ。不可能に思えるかもしれないし、グループリーグで対戦したときよりも、さらに調子が良くなっているのかもしれない。でも、オレたちだっていろんな面でたくさん改善しているんだ」

「例えば攻撃陣さ。以前は中盤をダイヤモンド型にして戦っていたけど、今のオレたちは3トップ、もしくは4人のストライカーを起用することだってあるんだ。オレはダイヤモンド型にかなり慣れなければいけなかった。ポジショニングを失っていたからだ。(ゴラン・)パンデフの加入が、オレたちの攻撃に秩序と確かなものをもたらす上で大きかったな。ただ、まだまだ進むべき道のりがあるのは当然だよ」

『スポルト』はエトーに賛辞を送っている。エトーが絶好調で、「この1カ月だけでの今季の15ゴールのうち6ゴールを決めている」と伝え、何よりも彼がマジョルカ時代にバルセロナ戦で4ゴールを挙げていることを紹介しているのだ。今季のバルセロナ戦では2試合ともノーゴールだが、そのエトーにはマドリッドからエールが届いている。レアル・マドリーMFグティが18日のバレンシア戦後、『カナル・プリュス』に対し、「インテルにはエトーと(ヴェスレイ・)スナイデルという友達が2人いる。僕はバルサに負けて欲しいと思っているんだ。だから、インテルを応援するよ」

一方、エトーと同じくバルサのトップチームで5年間を過ごしたMFチアゴ・モッタも、『ペリオディコ』に対して古巣に惜しみない賛辞を送っている。

「バルサにはほかにないものがある。最強のライバルだ。恐れずボールに向かい、クオリティーの高い3人のMFと、この上なく強いFW3人がいる。それに、(ダニエウ・)アウベスのオーバーラップもあるね。ただ、僕らはチェルシーを相手に素晴らしい試合をした。彼らもまた厄介なチームだ。(ジョゼ・)モウリーニョ監督はメンタル面で素晴らしい仕事をしたし、意欲をもって謙虚になり、犠牲精神を払うことで、僕らはベストチームとも戦えることを示してきた」