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商品説明
体裁=A4変型判、ハードカバー
総頁数160頁
写真モノクロ100点(ダブルトーン)
付録=中平卓馬エッセイ収録英文小冊子
装本=服部一成
<内容紹介>
伝説の写真集、甦る!
制度的言語への苛烈な挑発から40年……
写真の歴史は中平卓馬に追いついたのか?
1970年に刊行された『来たるべき言葉のために』は、1960年代後半から70年代にかけて、従来の映像美学を覆すラディカルな作品によって日本の現代写真に大きな転換をもたらした写真家、中平卓馬の初の写真集として、写真史にその名を残しています。けれども、刊行から40年を経て同書の入手は困難となり、掲載作品のごく一部が繰り返し紹介されるという残念な状況がこれまで続いてきました。これら一連の写真は、1973年のエッセイ「なぜ、植物図鑑か」において作家自らが批判し、乗り越えるべき対象とした作品群ですが、作者がそれを否定した意味を再考するためにも当の作品が提示されることは充分に意義深いことのはずです。現在も写真家として日々活動を継続している中平卓馬の初期写真集をとらえなおし、いまなおアクチュアルな作品として再発見することを企図して、本書をここに再刊いたします。
小冊子収録テキスト(英訳のみ)
八角聡仁「中平卓馬の軌跡――『来たるべき言葉のために』再刊にあたって」
中平卓馬「写真は言語を挑発したか?」「風景の叛乱 見続ける涯に火が…」「都市への視線あるいは都市からの視線」(原文はいずれも『見続ける涯に火が… 批評集成1965-1977』)
1960年代後半から70年代にかけて、従来の映像美学を覆すラディカルな作品によって日本の現代写真に大きな転換をもたらした写真家・中平卓馬のモノクロ写真集。風土社1970年刊の巻末の文章をのぞいたもの。〔風土社 1970年刊の再刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
待ち望んだ復刊! ...
ジュンク堂書店大阪本店さん
待ち望んだ復刊!
新左翼系雑誌『現代の眼』の編集者であった中平は、雑誌の企画で知り合った寺山修司と東松照明の影響で、編集者から表現者となり、文章ではなく写真を主に駆使するようになりました。未だ伝説的に語られる、写真同人誌「provoke」の面々中でも、思想家・批評家である多木に匹敵する論理性と森山と比肩する激しい情に満ちた写真表現を併せ持つ特異な存在であった中平は、やがて、突如それまでの自分の写真表現を全否定し、イメージとポエジーを捨て去った「植物図鑑」的写真表現を志向します。その、かつて自ら全否定した写真群で構成される写真集、それが今回復刊された『来たるべき言葉のために』です。全否定したとはいえ、それはつまり中平にとってこれらの作品群が乗り越えなければならない一つの大きな壁であったことの裏返しとも言えるのではないでしょうか。この詩的な情感で充溢した獣のようなモノクロの写真群は、40年経った今でも、未だぬらぬらと怪しく濡れ光って異様な魅力を放っているように思えます。
芸術書担当 寶野