印政府、「ルピー」の記号決定 国際化狙い
インド政府は15日、同国の通貨単位「ルピー」の記号を決めた。米ドル($)、日本円(¥)などに次ぐ通貨記号となる。同じルピーを使うパキスタン、ネパール、スリランカとの区別や、インドルピーの国際化が狙い。
ルピーはムガール帝国時代の16世紀に使われ始めた通貨単位。
インド政府は国内外の個人や企業に通貨記号の利用を呼びかけ、IT(情報技術)機器メーカーにはパソコン上で表示できるようシステム変更を依頼した。
現在の対ドル為替レートは1ドル=47ルピー弱(約88円)。2000年以降の最高値は08年1月の1ドル=39ルピー、最安値は09年3月の同52ルピー。相場は再びルピー高に傾き、ITサービスなど輸出企業のルピー建て収益の押し下げ要因になっている。(ムンバイ=黒沼勇史)