把握できているだけで5件の訴訟が起こされています。たとえば、米国メリーランド地区地方裁判所で起こされた集団訴訟です。原告側の主張は、以下の通りです。
・一般過失(アップルおよびAT&T)
・設計、製造、組立てにおける欠陥(アップル)
・明示的保証に対する違反(アップル)
・黙示的な商品性の保証に対する違反(アップルおよびAT&T)
・黙示的な特定目的適合性の保証に対する違反(アップルおよびAT&T)
・欺瞞的取引(アップルおよびAT&T)
・意図的な不実表示(アップルおよびAT&T)
・過失的な不実表示(アップルおよびAT&T)
・隠蔽による欺瞞(アップルおよびAT&T)
原告はiPhone 4ユーザーのケヴィン・マカフリーさん、リンダ・リンさんおよび他の方々で、代理人はWard & Ward法律事務所とCharles A. Gilman法律事務所の弁護士が務めます。また、これとは別の方々による集団訴訟も準備中、と先日お伝えしましたが、こちらもすでに訴訟が起こされたようです。
これで、以下のような訴訟が起きていることになります。
・6月29日付
- Goodglick v. Apple(代理人:Kershaw, Cutter & Ratinoff)、カリフォルニア北地区連邦地方裁判所
- Ngyuen v. Apple、テキサス州南部地区裁判所
・6月30日付
-Benvenisty v. Apple、カリフォルニア北地区連邦地方裁判所
-Dydyk v. Apple、カリフォルニア北地区連邦地方裁判所
iPhone 4では、ユーザーの持ち方によって電波受信強度が落ちてしまう現象が起きており、それはアンテナのデザインに原因があると見られています。他の携帯でも、アンテナ部分に触れると電波状態が悪くなる問題は起こるのですが、iPhone 4ではアンテナが端末のエッジ全体を囲むようにデザインされており、自然な持ち方だとアンテナに触れないのは至難の業なのです。
この問題は、iPhone 4の正式発売日の前日の6月23日に、他の人より早期にiPhone 4を入手できた人から、MacRumors.comと米Gizmodoで報告され始めました。その後、正式発売後にもこの現象の経験者は増加し続け、米国だけでなく世界中に広がっています。
こうした訴訟や署名活動が、アップルの何らかの対応を後押ししてくれるといいのですが...。
続きに、訴状の全文(英語)キャプチャも載せておきますね。
・iPhone 4 電波障害問題に関するアップルへの集団訴訟、訴状全文
Jesus Diaz(原文/miho)