デフレの原因論、脱却期限目標、具体策を政府・日銀が一体となって提示すべき(中川語録) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

デフレの原因論、脱却期限目標、具体策を政府・日銀が一体となって提示すべき(中川語録)

既に、注視する段階は終わっている。にもかかわらず、政府・日銀の無策が続く合理的な理由は何かあるのだろうか。

野党時代の民主党は、円高・金利高論者がいた。1年前の今頃、民主党幹部は小泉政権時代は円安・金利安だったと批判していた。この視点から見れば、投機筋主導の急激な円高は良くないが、円高の方向性は悪くないということになる。日銀も金融緩和しないでいい。

日銀はどうか。白川日銀総裁は国会でデフレの原因として企業の生産性の低さを示唆している。真意は明らかではないが、円高と金利高に耐えられる企業だけが生き残れば、結果的にデフレから脱却できると考えているとも考えられる。

以上のように考えれば、政府・日銀の無策は、無能だからではなく、意図的な極めて合理的な選択ということになる。そもそも、菅首相と白川日銀総裁に「デフレ脱却」への覚悟はなく、確信犯としてのデフレ政策ということになる。

違うというなら、デフレの原因論、デフレ脱却の期限目標、デフレ脱却のための具体策を政府・日銀が一体となって提示すべきときである。

(8月25日記)中川秀直