昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)

昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)

昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)

昨日、書店に行くとこれがあり、興味を感じて購入しました。ちなみに、一緒に

決断のとき 上・下2冊セット

決断のとき 上・下2冊セット

もあって購入したのですが、自分にとって、ブッシュより、断然、昭和天皇なので、昭和天皇のほうを読み始めています。今年は、昭和天皇御生誕110年にあたります。
実証的な叙述が心がけられ、末尾では昭和天皇に関する研究史や参考文献も丁寧に紹介されていて、賛美、嫌悪の狭間で漂流しがちな昭和天皇というものを考える上で、今後、一種の定点として参考になるのではないかという印象を受けます。今、最初のほうの、東宮御学問所当時の部分を読んでいますが、幼少時に受けた教育が、その後の考え方、対処の仕方(特に終戦時)に多大な影響を及ぼしたことがうかがわれ、興味深く感じているところです。
読み終えたら、改めて本ブログで感想を書きとめておきたいと考えています。

2011年04月25日のツイート

警視庁公安内部資料、流出ルート特定を断念

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110426-00000110-yom-soci

流出した資料は、外事3課の三つの係が管理していたもので、多くが作成途中だったことが新たに判明したものの、流出ルートについては、特殊なソフトが使われていたため、特定を断念した。同庁捜査員や警察庁職員ら約400人からも事情を聞いたが、有力な情報は得られていないという。

情報の内容から見て、内部からの意図した流出としか考えられず、それが未解明である以上、今後も、同様の流出が起きる可能性が極めて高いということになります。そうした状態の中、警視庁公安部に情報を提供すれば、その情報が、提供元とともに、インターネットへ流出するなどして広く知られてしまい、情報提供元の生命すら危険にさらされる恐れが多分にあります。既に、諸外国の情報機関は、重要な情報を提供しない、といったことで自衛措置を講じているはずですが、警視庁公安部に協力してきた人々は、こうした状態の深刻さを十分認識し、自らを守るためにも、関係を断ち、今後、一切関係を持たないほうが身のためでしょう。1つしかない命を大切にしましょう。

ライブドア事件:堀江元社長の実刑確定へ 最高裁上告棄却

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090330#1238403817

最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は25日付で、被告側の上告を棄却する決定を出した。懲役2年6月の実刑とした1、2審判決が確定する。

証拠関係を見ていないので、有罪認定の当否はよくわかりませんが、量刑、ということについては、以前、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090330#1238403817

で、

ライブドア事件村上ファンド事件、さらに、この丸八証券事件と、1審レベルでは実刑判決に処せられる被告人が次々と出ましたが、村上ファンド事件、丸八証券事件では、控訴審で執行猶予が付き、事件にはそれぞれ顔があり情状面も異なり単純に同列には論じられないとは言え、ライブドア事件における堀江、宮内両被告人に対する実刑という判断(後者は既に確定して服役中)が、やや量刑の重さの点で突出しているのではないか、と見る向きもあるかもしれません。

とコメントした、「見る向き」の中に、今の私は入っている状態ですね。やや、ではなく、かなり突出しているという印象を強く受けています。世間を騒がせ、事件としてはもっと規模が大きく悪質とされながら、立件、起訴されなかったものとの均衡、という点でも大きな問題が残ったと言えるでしょう。
1つの時代の流れの中で、検察庁が強く出て裁判所もそれに一旦は強気で乗った、しかし、その後、一種の揺り戻しがきて実刑に処せられた人々が重すぎたとして是正され執行猶予が付される中で、その狭間に落ちてしまった人々がいたのではないか、司法の姿として、果たして公平、公正なものであったのか、ということは大きな疑問として残るのではないかと思います。