ユヴェントスのロベルト・ベッテガ副GM(ゼネラル・マネージャー)が27日、元イタリアU-21代表監督のクラウディオ・ジェンティーレ氏と会談を行った。合意には至っておらず、27日にユーヴェが指揮官交代を発表するには至っていない。1973年から84年までユヴェントスでプレーしたジェンティーレ氏にとっても、“ヴェッキア・シニョーラ(老貴婦人)”の魅力はある程度までしか通じなかったようだ。

ジェンティーレ氏はベッテガ副GMに将来への保証を求め、深い話をすることを望んだ。つまり、シーズン終了までの“橋渡し役”は引き受けるものの、それはシーズンが終わる5月に任務を達成した場合、ユヴェントスでテクニカル・マネージャーという別の役割を託されるならということだ。ベッテガ氏は10年間一緒に戦った元同僚に対し、明確な保証を与えることはしなかった。つまり、チーロ・フェッラーラ現監督の立場は微妙なままということだ。同監督は28日、コッパ・イタリア準々決勝でインテルと対戦する。仕事をするのに理想的な環境でないことは確実だ。

ジェンティーレ氏は53年9月27日生まれの57歳。ユヴェントスとイタリア代表でチャンピオンズリーグを除くほぼすべてのタイトルを獲得してきた。そのなかには、エンツォ・ベアルゾット監督が率いた82年ワールドカップでの優勝も含まれる。アルゼンチン代表MFディエゴ・マラドーナに対する執拗なマークを覚えている人も多いだろう。指揮官としては2000年から06年までイタリアU-21代表を率い、04年欧州選手権優勝や、同年のアテネオリンピックで銅メダルを獲得している。

一方、来季からリヴァプールのラファエル・ベニテス監督がユヴェントスを率いるというアイデアについては、関係する誰もが肯定していないものの、否定のコメントも届いていない。ベニテス監督はスコアレスドローに終わった26日のプレミアリーグ・ウォルヴァーハンプトン戦の試合後、次のように話すにとどまっている。

「私の未来に関する噂? それに気をそらされてはいない。私は正しいことをして、この試合に勝つために集中を保っていた。今は試合について話したい」

現段階でこれ以上のことを言えないのは当然だ。それに、交渉はベニテス監督の代理人であるマヌエル・ガルシア・キロン氏に委ねられている。一方、ベニテス監督の下でプレーした経験を持つローマDFジョン・アルネ・リーセは、「僕は彼のことが大好きだよ。素晴らしい指揮官で、素晴らしい男だ。ユーヴェに行くことになったら、良いことなのは間違いない」と太鼓判を押している。