落合監督も、打撃マシンも1人占め?

 中日荒木雅博内野手(33)が沖縄キャンプで毎日、オレ流ノックを受けることを宣言した。21日、ナゴヤ球場で行われた合同自主トレ。全体メニュー終了後も1人、黙々とノックを受けた。遊撃転向2年目、守備にかける並々ならぬ気持ちは言葉にも表れた。

 「失策は恐れない。それを怖がっていたら難しい打球を追えなくなる。だれも捕れないような打球を捕って、アウトにしたい。僕だけの新しい遊撃手像をつくりたい。ゴールデングラブ賞とりたいですから」

 昨季は遊撃で20失策。二塁で6年連続受賞していたゴールデングラブ賞を失った。逆襲の今季は広い守備範囲を最大限に生かし、失策を恐れず積極的な守備を目指す。

 そのために「地獄」と形容される落合ノックを毎日受ける。キャンプのノックは主に辻総合コーチの役目だが、連覇のキーマンだけに落合監督が直接バットを振る機会も多いはず。前日は吉川、森越の新人2人がオレ流ノックを志願したが、荒木が指揮官を独占するかもしれない。

 守備だけではない。打率アップもテーマだ。例年、キャンプでは屋内練習場でマシン打撃を行うが、今年は今まで以上にマシンと向き合う時間を増やす。

 「去年はただ量を振っている感じ。今年はこれをやろうという楽しみがある。悪いけどずっとやってきたものの特権として占拠させてもらうことになる」

 主力の特権で荒木だけの場所になる可能性が高い。そうなれば、落合監督だけではなく、打撃マシンまで独占することになる。【鈴木忠平】

 [2011年1月22日10時34分

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