赤い公園

赤い公園

というバンドがいる。女性4人組、うち3人が高校を卒業したばかりの若いロックバンド。まだ正式な音源はリリースしておらず、普段はホームタウンである立川を中心に活動している。この不思議なバンド名を聞いてから、ずっと気になっていた。そして今日、新宿のレッドクロスでライヴがあったので観てきた。先日下北のGARAGEでも観たので、2度目の赤い公園。

当たり前だが、若くて才能のあるバンドを目の前にすると期待で胸が膨らむ。でもこの赤い公園は違う。若いし、もちろん才能もある。なのだが、今日2度目のライヴを観てもワクワクしなかった。というか正確に書くと、ワクワクしている暇がなかった。こちらの期待とか将来の目算は完全に無化し、今目の前で鳴る音の全てが「答え」になり、聞き手の全存在に訴えかける「問い」でもあるという事実。その音楽からは、オルタナやプログレ、そしてポストロックの断片を抽出することができるけど、はっきりとしたルーツの痕跡が全く確認できない。誤解を恐れずに書くなら少し恐かった。いや、だいぶ恐かった。頭の処理速度が追い付いていないせいだと思う。

ライヴの終盤、ギターの津野が勢い余ってマイクスタンドを倒したとき、ふと我に帰った。まだまだ輪郭しか掴めていない赤い公園、これからも追いかけようと思ってる。(徳山)
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