お笑いタレントの間寛平が16日、東京・新宿の吉本興業東京本部で行われた「宿毛市民栄誉賞」贈賞式に出席した。東日本大震災の被災者に向けて寛平は、1995年に阪神・淡路大震災で被災した経験を踏まえて「僕も大変な目に遭い、気持ちがわかる。復興に向けて、僕も取り組めていけたら、1日も早く励ましたい。団結して、復興に向けて頑張ってもらいたい」とメッセージを送った。

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　11日の地震の際には、都内のテレビ局で仕事をしていたという寛平は「揺れてビックリした。知り合いとは連絡が取れたけど、番組のロケで知り合った人とかもいるので、心配」と安否を気遣った。自身は、阪神・淡路大震災により、住んでいた宝塚市の家が全壊するといった被害に見舞われており「僕たちも1月17日の寒い時に起こったけど、その時より寒いでしょ。一緒に寄り添って温かくしないといけないので、神戸の時よりも大変やなって思う」と沈痛な面持ちを浮かべた。

　そして当時の経験を踏まえて「何かしてあげたいっていう人もいると思うけど、行ったら行ったで迷惑がかかることがある。被災地を見に来る人がいると（道が）混んだりする。物資が届くようにしてほしい」と切実に訴えた。また、新喜劇を東北地方で無料開催したいという思いも明かし「落ち着いてから、現地に入って、声をかけたい」と語った。

　この日の寛平は、2008年12月に大阪でスタートし約2年2ヶ月かけてマラソンとヨットで世界を一周する「アースマラソン」を完走した偉業を、出身地の高知・宿毛市から表彰された。宿毛市では、今年2月7日に行われた臨時市議会で従来の表彰条例を改正し、「特別表彰」の項目を新たに加え、寛平が表彰者第1号となった。会見に同席した宿毛の中西清二市長は「復興に向けて、寛平さんは夢と希望を与える」とこの時期での表彰となった経緯を説明した。

　吉本興業では、地震の影響で11日から休演していた都内の5劇場のうち、「神保町花月」「ヨシモト∞ホール」「品川よしもとプリンスシアター」の3劇場の公演を15日より再開。他の2劇場の「ルミネtheよしもと」は、点検に加えて劇場設備の復旧のために16日まで休演し、「よしもと浅草花月」は19日から公演再開を予定。今後は5劇場とも、電力供給状況を見ながら公演の有無を判断する。