【2月19日 AFP】ドイツで最も人気の閣僚、カールテオドル・グッテンベルク(Karl-Theodor zu Guttenberg)国防相(39)は18日、2006年に執筆した博士論文の大半が盗用だったとの疑惑が報じられたことを受けて、一時的に博士号を返上すると発表した。

 グッテンベルク国防相は記者団に対し、大学当局が盗用疑惑の調査を終えるまで、「一時的な、くりかえすが一時的な措置として」博士号を返上すると語った。

 グッテンベルク氏は、「わたしの論文は盗作ではない」ものの「疑いなく、間違いが存在している」と認め、母校バイロイト大学(University of Bayreuth)による調査に積極的に協力することを約束した。

 グッテンベルク氏は同論文で最高の成績を収めていた。調査が終わり次第、博士号の再請求をする考えだという。

「博士」との愛称で呼ばれていたグッテンベルク氏は、若くおしゃれで高潔な雰囲気を持ち、次期首相の呼び声も高い人気政治家で、かねてより野党政治家らやメディアの標的となっている。

 盗用疑惑を受けて、英紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)ドイツ版は同氏を「カット&ペースト男爵」と呼び、現地紙ターゲスツァイトゥング(Tageszeitung)は「グーグルベルク(Googleberg)」と同氏をやゆした。(c)AFP/Richard Carter