物理的なメディアのデータを適切に消去する方法については、以前米Lifehackerでも紹介していました(英文)。しかし最近の研究によると、この方法では、SSD(Solid State Drive)の場合「安全に」データを消去できないそうです。

 UCサンディエゴ大学の研究チームが、通常磁器ドライブで安全にデータを消去するために使用している方法は、SSDでは有効でないことを発見。12台のSSDで、ドライブ全体を消去するようにテストしたところ、そのうちの4台はデータがきちんと消去されていなかったそうです。一つのファイルを完璧に消去しようとしても、うまくいかないことすらあり、ファイルのかなりの部分が回復できてしまったとか。

この研究チームによると、SSDでデータのセキュリティを確保する一番の方法は、OSをインストールした直後にディスク全体を暗号化することだそうです。ドライブを暗号化してから使い始めれば、暗号化キーを削除することで、フルドライブを消去できます。暗号化されていないSSDのデータを安全に消去することは非常に難しく、時には不可能だそうです。

ハードドライブを買い直そうと思っても、SSDのデータをきちんと消去できていない限り、オークションなどで売りたくはないですよね。SSDデータの消去に関する研究結果は、以下のリンクのPDFファイル(英文)にあるので、詳細を知りたい方はチェックしてみてください。

Reliably Erasing Data From Flash-Based Solid State Drives (PDF) [Usenix via Macworld]

Whitson Gordon(原文/訳:的野裕子)