【1月20日 AFP】国立がん研究センターと医療事業サービス会社CICS(東京都江東区)は18日、「ホウ素中性子捕捉療法」(BNCT)と呼ばれるがん治療法の世界で初めての臨床研究を共同で実施すると発表した。3年後をめどに開始するという。

 BNCTは、中性子ビームを患部に照射するというもので、がん細胞のみを死滅させる上に副作用もない。ただし、中性子ビームを発生させるには、原子炉などの大型装置が必要になる。

 共同研究では、原子炉よりも安価で安全性も高い粒子加速器に着目し、院内にも設置できる小型の加速器を開発した。これにより、病院でのBNCTの実施が可能になる。

 同センターは、脳腫瘍(しゅよう)や悪性黒色腫など従来の治療法では治療が困難ながんを対象に、臨床研究を行いたいとしている。(c)AFP