エジプト情勢について、前原誠司外相は4日の会見で「(エジプトの)国民の皆さんの気持ちも分からないでもないが、現実的な政権移行を冷静に考えるべきだ」と述べ、ムバラク大統領の即時の辞任に慎重な考えを示した。
前原氏は「欧米はムバラク大統領の即時の退陣を求めているが、もっと現実的に物事を考えるべきだ。新たな元首を選ぶにも、国民が納得する選挙のあり方も検証されないといけない」と述べ、公正な選挙制度の整備といった政権移行準備が整わないままムバラク大統領が即時辞任すれば混乱が拡大しかねないとの見方を示した。(大島隆)