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沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)インタビュー ~『DESTINY』

今年4月に3冊目の書籍『フィルター思考で解を導く』(なんとビジネス書!)を発売するなど、
独自の視点で表現、創造し続ける、沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)。

ソロとしては約4年ぶりとなる待望の新作『DESTINY』を7/13にリリース!
今回は"JAZZ MEETS BOOGIE"をコンセプトに、カバーとオリジナルを半数ずつ収録。
DJとしての選曲眼と作曲家としてのスキルを詰め込んだ、沖野さんらしいチャレンジングな作品です。

その新作『DESTINY』について、沖野さんとのインタビューをお届けします。
新作にも関わりのある楽曲をBGMにお楽しみ下さい。


沖野修也 インタビュー

■今回の作品は"JAZZ"と"BOOGIE"の融合。
沖野さんがよくプレイされるBOOGIEナンバーを教えて下さい。
また、なぜ今"JAZZ"と"BOOGIE"の融合に挑まれたのでしょうか?

前作、『UNITED LEGENDS』で、参加してくれたPHIL ASHERやSEIJIは、80年代前半のエレクトロ・ブギーに影響を受けたトラックを制作してくれました。その後出した『UNITED LEGENDS replayed by SLEEP WALKER』で、オリジナルを全編生演奏のジャズに変換した訳ですが、その時点で、次作では、ブギー感覚と生演奏を一枚のアルバムで融合すべきだなと考えていたんです。
又、クラブ・ジャズ・シーンでは、生バンドの隆盛が著しく、DJサイドからの新しい音楽提案が停滞しているので、JAZZとBOOGIEの融合を目指しながら、ハウスやデトロイト・テクノ、ブレイク・ビーツやヒップ・ホップ、更にはディスコ・ダブといった現代的な音楽の要素も取り入れ、最新のクロスオーバー・ミュージックの創作にも挑んでいます。


「DEODATO / KEEP IT IN THE FAMILY」


■今回アルバム制作にあたり、『UNITED FUTURE ORGANIZATION』(1993)と『NUYORICAN SOUL』(1996)という過去の名作を聴き直されたそうですが、新ためてこれらを聴いて感じたこと、そして今回の作品にも影響を及ぼした事を教えて下さい。

これら名盤にはカバー曲が多数収録されている事を改めて発見しました。安易なカバー曲のチョイスではなく、選曲の妙がDJプロデューサーの作るアルバムには必要であると思ったんです。


「NUYORICAN SOUL feat.INDIA / RUNAWAY」


■「Still In Love feat Navasha Daya」では、途中ジャズのインタープレイ的なブレイクが入るなど、純粋なカバーではない、様々な試みも感じました。
収録曲中、半分がカバーナンバーですが、選曲理由そしてカバーする上で一番大事にされた事を教えて下さい。

選曲理由は、選抜したヴォーカリストの声に僕の選んだ曲が合うかどうかという見極め。
一番大事にした事は、意外性を盛り込む事です。


「Rose Royce / Still in love」


■そのカバーつながりではないですが、JJazz.Netでもお馴染み、DJ KAWASAKIさんが今年(?)DANCE CLASSICSのカバーアルバムをリリースされるとお伺いしました。
沖野さんが現在もよくクラブプレイするクラシックスとは?また沖野さんにとってどういう所がクラシックスであり続けるのでしょうか?

僕にとってのクラシックスとは、その時代におけるアレンジの先鋭性とメロディーの普遍性ですね。


「Light of the world / Time 」


■ビジネス本!「フィルター思考で解を導く」も発売されたばかりですが、数多ある情報の中から答えを見つけ出すのは今特に難しくなっていると感じています。
沖野さんはTwitter等で問題提起もよくされていますが、自身のフィルターを磨く為にするべき事はどういう事だとお考えですか?

自分のものさしを持つ事です。実は、自分にとってなにが必要なのかをわかっている人が少ないように思います。
人がいいというものに同調するのではなく、自分の生活に必要不可欠なものが何であるかを検証すべきでしょう。その上で自分にはどういう情報が必要で、誰の見解を参考にすれば良いのかを考える事が大切だと思います。


ありがとうございました。

[Text:岡村誠樹]

shuyaokino_destiny.jpg
■タイトル:『DESTINY』
■アーティスト:OKINO SHUYA
■発売日:2011年7月13日
■レーベル:Village Again Record
■カタログ番号:VIA-88
■価格:2,300円(税込)




SHUYAOKINO.jpg

沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE) プロフィール】
DJ/クリエイティヴ・ディレクター/執筆家/世界唯一の選曲評論家。
Tokyo Crossover/Jazz Festivalの発起人。そして開店以来19年で70万人の動員を誇る渋谷の老舗クラブ、The Roomのプロデューサーでもある。KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を獲得。アルバム『Spirit Of The Sun』(COMPOST RECORDS)で全世界デビュー。音楽プロデューサーとして、MONDO GROSSO、MONDAY満ちる、DJ KAWASAKI、SLEEP WALKER、吉澤はじめ、JOYRIDE、ROOT SOULの海外デビューを次々と手掛けて来たが、関わったアルバムの総セールスは400万枚を超えている。この10年間で世界30ヶ国120都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられる、本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人DJの一人。2005年には世界初の選曲ガイドブック『DJ 選曲術』を発表し執筆家としても注目を集める。
最近では、音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港の音楽設計を手掛ける。2011年4月、3冊目となる書籍『フィルター思考で解を導く』(フォレスト出版)を発売。同年7月、4年振り、2枚目のソロ・アルバム『DESTINY』をリリースする。現在、KYOTO JAZZ MASSIVEニュー・アルバム、レコーディング中。


【スケジュール】

7/1(金)
沖野修也×『Numero TOKYO』編集長・田中杏子トークイベント
「これからの"音楽"と"ファッション"の選び方」
@ROPPONGI/ 青山ブックセンター六本木店

7/9(土)
菊地成孔presents "HOT HOUSE
@日本橋三井ホール

7/23(土)
JAZZTRONICA!
@渋谷The Room

7/24(日)
2ndソロ・アルバム『Destiny』リリース・パーティ
@宮崎 corner

8/6(土)
2011全国真宗青年の集い 750回大遠忌法要記念大会
@京都本願寺御影堂

8/20(土)
2ndソロ・アルバム『Destiny』リリース・パーティ
@京都 メトロ


【沖野修也 ソロ・アルバム『DESTINY』リリース・パーティ】

7/30(土) 東京 The Room  
*Guest DJ:Patrick Forge
8/20(金) 京都 Metro
8/21(土) 宮崎 corner
10/14(金)石垣 GRAND SLAM
10/15(土)沖縄本島 club CLUTCH
10/21(金) 札幌 acidroom
10/22(土) 高知 Cafe de Blue

*他地方も随時ブッキング中

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