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「理想的な淡水水槽」 9.5.4. 自然の河川から学ぶ


デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」

9.5.4. 自然の河川から学ぶ



本書で、水中の有機物について我々は多くのスペースを割いた。これは数年前から熱心なアクアリアナーの間に、有機物の研究がアクアリウムの発展に重要な意義を持つということが知られてきたからである。ヨーロッパやアメリカの研究者達には、水槽に生じる様々な問題を見つけ出し、それに対する解決策をアクアリウムの世界に広く知らせることが求められた。

そして、有機物が決定的に不足している水道水のための最善の解決法であるDuplaGan(デュプラガン)が、Duplaと研究者との共同研究により生まれた。デュプラガンは、天然成分のみで作られ、水槽内の有機物量を高めるだけでなく魚の粘膜に保護膜を形成する作用を持つ。さらに内容物の殺菌効果により、魚の皮膚やヒレの炎症を予防する。


デュプラガンの登場と共に、それまでの水交換の方法に代わる新しい試みがなされるようになった。以前まで肥料や水質調整剤などに使われていたゼラチンや肥沃土の一種、あるいはトラガカントやペクチンなどは、水槽に適さないということがわかったからだ。これらの物質に多く含まれる窒素は、水槽内のアンモニア・亜硝酸塩・硝酸塩、さらに他の物質の濃度を高めてしまう。さらに水槽の水を濁らせ、酸素濃度を減少させる。ビニル基も同様に水槽に使用する対象にはならない。ビニル基は粘着性が高過ぎ、魚のエラをふさいで呼吸困難に陥らせる可能性があるからだ。

デュプラガンは自然の河川で見られる物質を原料としている。つまりセルロース誘導体や、熱帯の河川、特にブラックウォーターの川(7. 水槽の設計とデコレーション参照)に含まれる有機物質から成っている。これらの熱帯河川においては、あきれるほど多くの種類の魚を見ることができる。そして魚たちは、水槽内では考えられないほど極端に低いpH値の水の中に棲んでいる。

デュプラガンの高い有機負担能力によって、内容成分は植物の体内組織には侵入しない。また、デュプラの「理想的な水槽」システムにおいて有害な無機物や重金属を水道水から取り除く役目を担うのは、デュプラガンではなく施肥システムである。


※現在のデュプラガンには塩素を中和する機能があります(注デュプラジャパン)。


水道水を自然水に近い成分に変えるDuplaGan。





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